【微アルコールとは!?】最新の話題を管理栄養士が解説

【微アルコールとは!?】最新の話題を管理栄養士が解説

自宅で過ごす時間が増え、お酒を買って自宅で楽しむ人が増えています。そこで最近注目を集めている「微アルコール」についてご紹介します!微アルコールは、飲みすぎに注意すればダイエット中の方にもおすすめです。 アルコール度数や、カロリー、飲み方の注意点について管理栄養士が解説していきます!

2022年07月05日

お酒に含まれるアルコールって何?

アルコールとは

本来アルコールには様々な種類があり、人が飲むことができるお酒に含まれる物質は「エチルアルコール」と呼ばれるものです。お酒を飲むと、アルコールは胃や小腸から吸収され、血液に入り肝臓で分解されます。肝臓ではアルコールがアセトアルデヒドという物質になり、さらに酢酸、最終的に炭水化物と水に分解され尿中に排泄されているのです。アセトアルデヒドは、二日酔いの原因物質。アセトアルデヒドの分解が遅い人は、少量のお酒でも、すぐに顔が赤くなる、眠くなるなどの反応が起こります。

お酒の消費動向

国税庁の「成人一人当たり酒類消費数量の推移」によると、平成11年頃から酒類の消費が減少を続けていることがわかります。また「酒類課税移出数量の推移」では、ビールの消費が減り、発泡酒やチューハイが増えています。近年では健康志向の高まりや、コロナ渦により自宅で飲酒する人が増え、ノンアルコール飲料の種類も豊富になりました。

微アルコール飲料とは

アルコール度数が0.5%未満のもの

今回の主役の「微アルコール飲料」とは、飲料メーカーによってアルコール度数0.5度未満のものとされているようです。これからもどんどん種類が増えることが予想されます。

どんな人におすすめ?

微アルコール飲料は、お酒に弱い人やダイエット中の人におすすめです。お酒が弱い人では、いつもはビールひと口で顔が赤くなっていた人も、微アルコール飲料では長くお酒を楽しめるでしょう。 アルコールは胃の動きを活発にして、食欲を増進させるため、ダイエット中の飲酒は考えもの。微アルコールであれば、おつまみを追加することなく、適量の食事量で済むかもしれません。

お酒の適量はどれくらい?

純アルコールで計算

「酒は百薬の長」という言葉がありますが、もちろん飲みすぎればカロリーオーバーに。余分なカロリーは内臓脂肪となり、生活習慣病の原因になります。厚生労働省によると、「節度ある適度な飲酒」は、成人男性で缶ビールなら1日500ml程度(純アルコールで20g)までとされています。女性は男性に比べて、アルコールの分解速度が遅いため、男性の半量が適当です。 純アルコールの計算は以下の計算式で求めることができます。 酒の量(ml)×度数または%/100×比重=純アルコール量(g) たとえば、アルコール度数5%のビール500mlの純アルコールを求める場合は次のようになります。 500ml×0.05×0.8=20g

お酒の種類とカロリー、純アルコール量

一般的なお酒の種類とカロリー、重量、純アルコール量を表にまとめましたのでご覧ください。なお、実際の商品とは異なる場合がありますので、目安程度にご参考ください。

微アルコールの適量

カロリーを確認

微アルコールは、一般的なビールの約10/1のアルコール度数です。アルコールの度数だけを「まだ酔わないから飲める!」とついたくさん飲んでしまうと、カロリーの摂りすぎにつながります。微アルコール飲料を習慣的に飲む場合は、成分表示でカロリーを確認して、1回でどれくらい飲むかを決めると良いでしょう。 適量とされる飲酒量は、男性でビール500mlでした。ビール500mlは200kcalなので、微アルコール飲料を飲む際も、大体200kcal程度(350~500ml)を目安として飲むことをおすすめします。

自分に合った飲み方を

いかがでしたか。微アルコールはお酒の選択肢のひとつです。アルコールの度数とカロリーには注意をして、自分にあった飲み方をしていきましょう。 【参考文献】 酒税法及び酒類行政関係法令等解釈通達.第2編 酒税法関係.第2条 酒類の定義.国税庁(https://www.nta.go.jp/law/tsutatsu/kihon/sake/2-01.htm#a-05).閲覧日2022年3月2日 令和3年3月酒のしおり.国税庁課税部.酒税課・輸出促進室.国税庁(https://www.nta.go.jp/taxes/sake/shiori-gaikyo/shiori/2021/pdf/000.pdf)閲覧日2022年3月2日 飲酒量の単位.e-ヘルスネット.生活習慣病予防のための健康情報サイト.厚生労働省(https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/alcohol/a-02-001.html)閲覧日2022年3月2日 血中アルコール濃度.e-ヘルスネット.生活習慣病予防のための健康情報サイト.厚生労働省(https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/alcohol/ya-009.html)閲覧日2022年3月2日 日本食品標準成分表2015年版(七訂).第2章日本食品標準成分表PDF(日本語版).文部科学省(https://www.mext.go.jp/component/a_menu/science/detail/__icsFiles/afieldfile/2017/02/16/1365343_1-0216r9.pdf)閲覧日2022年3月2日 アサヒビアリー.アサヒビール株式会社ホームページ(https://sp.asahibeer.co.jp/products/detail.psp.html?SITE=bialcohol&CATEGORY=&BRAND=beery&ID=49953)閲覧日2022年3月2日

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著者

井上 慶子(管理栄養士)

戸板女子短期大学・日本女子大学卒業。病院勤務を経て、健康は日々の積み重ねであることを実感。その後フリーの管理栄養士として特定保健指導業務に従事。現在は「習慣が自分のからだをつくる」をモットーに普段の食事に取り入れられるお手軽レシピの開発、わかりやすいコラムの作成などを行っています。


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