【座り過ぎてない?】今より10分多く身体を動かそう!
適度な運動は生活習慣病の予防になります。ということはわかってはいても、忙しい毎日で時間を作るのはなかなか難しいですよね。今回は、手軽に運動量を増やす方法を管理栄養士が解説します。健康的な身体づくりの参考にしてみてください。
2023年01月31日
身体を動かすことには種類がある!
身体活動の種類
「運動をしましょう!」と聞くと、汗をかいて60分ほどしっかり行うものをイメージしませんか?ふだん運動習慣がない人や、忙しい人は難しいですよね。まずは、1日10分でも身体を動かす時間を増やすことが大切です。 身体活動とは、安静状態よりエネルギーを消費する動作すべてをいいます。日々の身体活動は「生活活動」と「運動」に分けられます。厚生労働省で設定されている目標値と合わせてみてみましょう。
生活活動
具体例としては、家事(洗濯、掃除、庭仕事など)、犬の散歩、子供と遊ぶ、通勤時の歩行や営業の外回りなどがあります。目標値は、歩行以上のカロリーを消費する活動で毎日60分(18~64歳)とされています。
運動
運動は身体活動のうち、体力の維持や向上を目的とした継続性のある活動とされています。具体例としては、ジムで行うトレーニング、ランニング、テニスなどがあります。目標値は、息が弾み汗をかく程度で毎週60分(18~64歳)とされています。
日本人の活動量の現状について
日本人は座りすぎ?そのリスクとは
日常生活における歩数の目標値は、男性では9000歩、女性では8500歩です。では、実際はどれくらい歩けているのでしょうか? 令和元年の国民健康・栄養調査では、平均で男性 6,793 歩、女性5,832 歩でした。また同調査では、「仕事(家事・育児等)が忙しい」ために運動不足につながっていることがわかりました。 近年では、生活様式の変化から、テレワークをする人も増えています。生活の中で座る時間が長い人は、そうでない人に比べて、肥満度が高く、糖尿病や心臓病のリスクが高いことがわかっています。特に日本人は諸外国と比べても、生活の中で座る時間が長く問題とされています。
活動量を増やすことのメリット
ふだんからカラダを動かすことで、糖尿病、心臓病、脳卒中、がん、ロコモティブシンドローム、うつ、認知症などのリスクを低下させるといわれています。身体活動(生活活動)の目標値は1日60分ですが、連続していなくても大丈夫です。1000歩は時間にすると約10分に相当します。たった10分なら出来そうな気がしますよね。今より少しだけ身体を動かしてみることを習慣にしてみませんか?
「アクティブガイド」を活用して活動量を増やそう!
「アクティブガイド」とは?
身体活動の目標値をクリアするために、厚生労働省が「アクティブガイド」というツールを発信しているのをご存知ですか?このガイドでは、「今より10分多く身体を動かそう」がメインメッセージとして、約10分で増やせる活動があげられています。 例えば通勤時片道5分遠回りする、職場では遠くのトイレを使う、階段で踏み台昇降をする、テレビを見ながらストレッチをするなどがあります。テレワークが多い人は、お茶を淹れるなどして、まずは「座っている時間を減らす」ことを意識出来るとよいでしょう。 さらに誰かと一緒にすると、達成感や喜びもより一層増します。楽しいと続けやすいので、ゲーム感覚で出来る歩数カウントアプリを使うのもおすすめです。
まとめ
無理せず1日10分!
忙しい人も、ふだんの生活の中で10分だけ身体を動かして健康づくりにつなげましょう。ふだん慣れていない人が急に運動を始める、誤ったやり方で身体を動かすと事故やけがにつながります。体調が悪いときは無理をせず、身体を動かす時間は徐々に増やしていきましょう。また、病気や痛みがある場合は医師など専門家にご相談ください。 【参考文献】 ・厚生労働省 e-ヘルスネット「身体活動」 https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/exercise/ys-031.html)閲覧日:2021年11月16日 ・厚生労働省 健康日本21「身体活動・運動」 https://www.mhlw.go.jp/www1/topics/kenko21_11/b2.html 閲覧日:2021年11月16日 ・厚生労働省 「座位行動」 https://www.mhlw.go.jp/content/000656521.pdf 閲覧日:2021年11月17日 ・厚生労働省 アクティブガイド https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000002xple-att/2r9852000002xpr1.pdf 閲覧日:2021年11月17日 ・厚生労働省 国民健康・栄養調査 令和元年 https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_14156.html 閲覧日:2021年11月17日
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著者
井上 慶子(管理栄養士)
戸板女子短期大学・日本女子大学卒業。病院勤務を経て、健康は日々の積み重ねであることを実感。その後フリーの管理栄養士として特定保健指導業務に従事。現在は「習慣が自分のからだをつくる」をモットーに普段の食事に取り入れられるお手軽レシピの開発、わかりやすいコラムの作成などを行っています。