【新たに示唆!】ビタミンCの調査から示された必要量とは?

【新たに示唆!】ビタミンCの調査から示された必要量とは?

ビタミンCは、関心の高い栄養素ですよね。このビタミンCの調査で1日に必要な量について、新たな見解が示されました。今回は、ビタミンCの働きと新たに示された見解を紹介します。

2022年01月21日

ビタミンCの働き

身体にとって欠かせない栄養素

ビタミンCと聞くと抗酸化作用を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。 ビタミンCは、身体の中でビタミンEと協力して強い抗酸化作用を発揮します。他には、皮膚や細胞のコラーゲンを作るために欠かせない栄養素です。ビタミンCが足りずにコラーゲンが作られないと血管がもろくなり、出血をしやすくなってしまいます。さらには倦怠感やイライラ、血色の悪さなどの体調不良の原因となってしまうのです。 ビタミンCは、しっかり摂りたい栄養素の1つと言えるでしょう。

ビタミンCの必要量とは?

必要量に新たな見解が!?

WHOは、ビタミンCの1日の推奨量を45mgとしています。 1944年の二重盲検対照試験で1日10 mgのビタミンCを摂ることによって、創傷治癒の障害や、心臓病・脳卒中などの予防と治療に十分であろうという推論が一般的な説明として、つながっています。この説明に基づき、WHOはビタミンCの推奨栄養摂取量を設定しています。 しかし米国ブリガム・アンド・ウイメンズ病院から、ビタミンCの必要量は、WHOの推奨よりもかなり多いという可能性が示されました。研究チームの分析の結果で、人口の97.5%の軽い傷跡を治すためには、1日平均95mgのビタミンC摂取が必要であることを明らかにしています。このことから、研究チームはビタミンCの1日の摂取量は、WHOが推奨する量の2倍以上であると述べています。

日本では?

日本では、5年に1度「日本人の食事摂取基準」で栄養素の基準が示されています。こちらでのビタミンCの推定平均必要量は、12歳以上で85mgです。さらにビタミンCの推奨量としては100mgとなっており、WHOが示す値より多く設定されています。 この値は、体内飽和度を踏まえて、欠乏症をきたさずに抗酸化作用による心疾患の予防効果が期待できる量として設定されています。

どれだけ摂っても大丈夫?

ビタミンCは、1日1000mg以上摂ることは推奨されていません。 ビタミンCは、摂り過ぎると消化管からの吸収率が下がり、尿に流れ出る量が増えていきます。そのため健康な人であれば、ある程度のビタミンCを摂っても大丈夫とされています。しかし腎機能の障害がる方などは、ビタミンCを摂り過ぎると吐き気や下痢、腹痛のような胃腸症状を起こす場合があるため、注意が必要です。 通常の食事から摂れることを考えると、ビタミンCを豊富に含む商品を摂る時には気をつけたいところです。

まとめ

果物や野菜からビタミンCをしっかり摂ろう

ビタミンCは、キウイフルーツやいちご、オレンジなどの柑橘系の果物に多く含まれます。他にも、ピーマンやブロッコリー、カリフラワー、キャベツ、ほうれん草、じゃがいものなどの野菜に豊富に含まれています。 日頃から、果物や野菜を積極的に食べ、食事からビタミンCを補っていきましょう。 【参考文献】 ・「 ビタミンCと瘢痕強度:歴史的研究の新たな分析」(国立健康・栄養研究所) https://www.nibiohn.go.jp/eiken/linkdediet/news/FMPro%3F-db=NEWS.fp5&-Format=detail.htm&kibanID=75896&-lay=lay&-Find.html(アクセス日:2021年9月18日) ・文部科学省/食品データベース/食品成分ランキング/ビタミンC 閲覧日:2021年9月18日 ・伊藤貞嘉・佐々木敏監修『日本人の食事摂取基準2020年版』第一出版,閲覧日:2021年9月18日

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著者

酒井 葉子(管理栄養士、東京糖尿病療養指導士)

幼少期にアトピー性皮膚炎で悩み、身体の内側から見直す必要性を感じて管理栄養士に。 大学卒業後は、給食管理業務や医療機関での栄養指導に携わり、現在は保健指導やコラムの執筆に従事。食を通して、充実した毎日のサポートを行ってまいります。


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