【春と冬で特徴が違う?】定番野菜「キャベツ」の魅力に迫る!
定番野菜のキャベツは私たちの食卓に欠かせません。いつでも手に入りますが、普段皆さんは出回る時期を意識して料理に使っていますか?今回は春キャベツ、冬キャベツの特徴と、含まれる栄養素について解説します。キャベツのことをもっとよく知り、今よりもさらにおいしく食べましょう!
2021年03月10日
季節によって特徴が変わる?
春キャベツと冬キャベツ
キャベツは通年でスーパーの店頭に並び、私たちの食卓を支える定番野菜です。いつでも手に入りますが、時期によってキャベツの特徴が変わります。 ◎春キャベツ 3月~5月にかけて出回ります。葉がゆるく巻かれていて葉と葉の間に隙間が多くあります。中の葉まで黄緑色をしていて、葉が柔らかいのが特徴です。水分が多くみずみずしいので、サラダなど生で食べるのがおすすめです。 ◎冬キャベツ 11月~3月にかけて出回ります。葉が何枚にも密に巻かれていて、ずっしりと重さがあります。芯の近くは色が白く、春キャベツより硬く歯ごたえがあり、甘みが強いのが特徴です。煮込み料理で食べるのがおすすめです。芯の近くの葉は火が入りにくいので、春キャベツのときよりは加熱時間を増やすなどの注意が必要です。
キャベツは丸ごと買う?
選び方と保存の仕方
キャベツは丸ごと買った方が割安ですが、冷蔵庫に入るか、全部使い切れるかなどが心配です。しかし、カットされたものは組織が壊されているため、空気に触れると酸化が進みやすくなり、栄養や風味も失われやすくなります。そのため、カットされたものより、丸ごと買って上手に保存するのがおすすめです。 新聞紙に包んで冷暗所に置けば、すぐに冷蔵庫に入れなくても保存できます。外側の葉から使って小さくなってきたらポリ袋に入れて冷蔵庫に入れましょう。芯をくりぬいて、ぬらしたキッチンペーパーを詰めておけば、さらに長持ちします。 カットされたものを買った場合は、切り口をしっかりラップで包んで空気に触れないようにし、冷蔵庫で保存しましょう。
キャベツの上手な食べ方
外側の葉、芯の近くの葉にビタミンCが多く含まれるので、なるべく捨てずに食べましょう。千切りにするときは繊維を断ち切るように、繊維に対して垂直に切ると上手に切れます。水にさらしてパリッとさせたいときは、なるべくさっと漬けると、ビタミンCの流出を抑えられます。
キャベツの栄養
なんと言ってもビタミンCが豊富!
キャベツにはとにかくビタミンCが豊富です。ビタミンCは活性酸素の働きを抑える抗酸化ビタミンです。活性酸素は量が少ないときは体に有用な働きをしますが、体内で過剰に増えると、免疫力の低下、細胞の老化などを起こしやすくします。また、動脈硬化につながる過酸化脂質を作ります。そこで活性酸素が増え過ぎないように、抗酸化ビタミンなどでバランスをとることが大切です。
胃腸に優しいビタミンUが豊富!
キャベツにはビタミンU(別名キャベジン)が多く含まれていて、ビタミンと同様の生理作用が認められています。胃腸の粘膜の保護に役立つ成分のため、胃炎や胃潰瘍の予防が期待できます。
食物繊維の中でも不溶性のものが多い!
食物繊維の中でも、特に不溶性の食物繊維が豊富です。腸を刺激して動きを良くし、排便を促します。このことが腸内環境を良くし、便秘や腸の病気の予防につながります。 【腸活食材】ごぼうの栄養の特徴と管理栄養士考案レシピ3選
アリルイソチオシアネートへの期待
キャベツにはアブラナ科の苦み成分であるアリルイソチオシアネートが含まれています。キャベツの他にも白菜、大根、ルッコラ、ワサビなどに含まれます。この成分の抗菌・殺菌作用、消化促進作用、抗がん作用に注目が集まっています。特に抗がん作用が期待されていて、研究が続いています。 【春の訪れ】旬野菜「ふきのとう」の栄養効果とおすすめの食べ方
キャベツをおいしく食べるおすすめメニュー
春キャベツと柴漬けのあっさりコールスロー
キャベツを塩漬けして生で食べるメニューです。柔らかい春キャベツを使うのがおすすめです。調味料を控えめにして、キャベツの味を活かしています。 ▶「春キャベツと柴漬けのあっさりコールスロー」レシピはこちら
春野菜と桜えびの味噌汁
キャベツを大きくカットしているので、しっかりと味わえるボリュームのある味噌汁です。桜えびとアスパラガスを組み合わせた、春を感じるメニューです。 ▶「春野菜と桜えびの味噌汁」レシピはこちら
キャベツとアンチョビのパスタ
キャベツとアンチョビだけのシンプルなパスタです。キャベツの味と食感が楽しめます。春キャベツを使うときは、加熱しすぎないようにさっと炒めると◎ ▶「キャベツとアンチョビのパスタ」レシピはこちら
まとめ
キャベツの特徴に合わせて食べ方を変えてみましょう!
キャベツはいつでも手に入るので、キャベツの旬を感じることはあまりないと思います。しかし、季節によって特徴が大きく異なります。このことを意識してメニューを考えたり、調理方法を変えたりすれば、今までよりももっとおいしくキャベツが食べられますよ!お料理の腕も上がりそうですね。 【参考文献】 ・厚生労働省/e-ヘルスネット/健康用語辞典/栄養食生活 (https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionaries/food)閲覧日:2021年1月12日 ・色の野菜の栄養辞典/女子栄養大学名誉教授 吉田企世子監修/㈱エクスナレッジ/2017年11月発行 ・栄養素の通になる 第4版/女子栄養大学教授 上西一弘/女子栄養大学出版部/2018年3月発行
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著者
原 美香(管理栄養士)
食べることが大好きで大学で栄養学を学ぶ。卒業後は食品会社を経て、管理栄養士の会社で特定保健指導、スーパーや惣菜店のメニュー開発等に携わる。現在はオンラインでのコラムを執筆中。1男1女の母としても奮闘中!生活を楽しく豊かにしていく食事を目指しています!