【1日5回も食べるの?】イタリアの食文化と旅行気分を味わえるレシピ3選
陽気な国のイメージがあるイタリアは、観光名所が多く一度は旅行で訪れてみたい国のひとつですよね。パスタやピザといったイタリア料理は、私たち日本人にとって身近な料理となっていますが、現地ではどのような食文化があるのでしょうか?旅行に行きたくてもなかなか行けないご時世ですので、今回はイタリアの食文化と自宅で作れるレシピを紹介します。
2020年12月22日
まずはイタリアについて知ろう!
南北に細長い国
イタリアはヨーロッパ南部にある長靴のような形をしており、日本からは飛行機で最短12時間かかります。面積は日本の約5分の4程で、日本の約半数の人口です。日本と同じく四季がはっきりしており、イタリアの首都ローマと東京の気温は年間を通してほぼ同じです。
世界遺産が多い
イタリアにはローマ歴史地区やフィレンツェ歴史地区、ピサの斜塔があるピサのドゥオモ広場、「世界一美しい海岸」とも言われるアマルフィ海岸など、50以上もの世界遺産があります。
イタリアの1日の食事
朝食(colazione:コラツィオーネ)
イタリアの朝ごはんは、ビスケットやブリオッシュ(地方によってはコルネットと呼ぶ)といった甘いお菓子やパンに、エスプレッソ、カプチーノなどの飲み物だけと、簡単なもので済ませるのが一般的です。そのため、イタリアでは朝に家で料理を作ることはありません。
昼食(pranzo:プランツォ)
昔は自宅へ戻り昼食をしっかり食べるという習慣がありましたが、最近ではこの習慣も薄れてきています。ランチタイムは13時頃と日本よりも少し遅いです。 日本とは違い、ランチタイムにお手軽な値段で食べられるレストランが少なく、仕事がある平日はバールなどでパスタやピザ、パニーノを食べる方が多いです。休日は家族や友人とゆっくりと食卓を囲みます。
夕食(cena:チェーナ)
イタリアの夕食時刻は20時〜20時半が一般的で、レストランが開店するのも19時半頃と、日本と比べて遅いです。夕食は家族全員で食べます。昼ごはんをしっかり食べるという習慣が残っている地域では、夕食は簡素に済ますことが多いです。 イタリアでは主食にパスタを食べているイメージが強いのですが、リゾットにしてお米を食べたり、パンを食べたりもします。
間食(spuntino /merenda)
朝食が軽いためお昼までの間にお腹が空いてしまうので、11時頃にバールでコーヒーとビスケット、クッキーなどの甘いものを食べます。また、昼食から夕食までの時間が長いので、16時頃にもお菓子や果物、ジェラートなどの間食を食べます。 イタリアでは1日2回間食を食べる習慣がありますが、午前中の間食はspuntino(スプンティーノ)、午後の間食をmerenda(メレンダ)と呼びます。
南北で違う?イタリア料理の特徴
イタリア料理は郷土料理の集合体
イタリア料理と聞くとパスタやピザなど、トマトソースとオリーブオイルを使った料理を連想しますが、実はイタリア料理は各地域の郷土料理の集まりであり、これがイタリア料理と一括りには出来ないのです。日本でも北海道と沖縄では食文化が異なるように、南北に長いイタリアは北と南で食文化に違いがあります。
南イタリア料理(あっさり)
ナポリを中心とするイタリア南部は、オリーブやトマトの栽培に適しています。また、海に面しているため、タコやムール貝などの魚介類にも恵まれています。ナポリピッツァ、アクアパッツァ、カポナータ、カプレーゼ、ボンゴレビアンコなど、私たちがイタリア料理として連想するものが南イタリア料理です。 【管理栄養士が解説!】太らないパスタの選び方とは?
北イタリア料理(こってり濃厚)
ミラノやトリノがあり、アルプス山脈が走る北イタリアでは、南に比べて気候は寒く酪農が盛んです。料理にはバターや乳製品を料理によく使います。また、水田があることから米を使った料理も食べられています。リゾット、コトレッタ(ミラノ風カツレツ)、バーニャ・カウダ、ボロネーゼ、ティラミスなどが代表的な北イタリア料理です。 【世界の食文化を知ろう!】イギリスの食と旅行気分を味わうレシピ
お家でイタリアン!おすすめレシピ3選
鱈のアクアパッツア<197kcal>
魚介をたっぷり使った南イタリア料理のアクアパッツア。コンソメなどのスープを使わなくても、魚介とトマトの旨味、白ワインの風味がしっかり出ているので美味しく召し上がれます。鯛、カレイ、スズキなど鱈以外の白味魚で代用しても大丈夫です。 ▶「鱈のアクアパッツア」の作り方はこちら!
しらす入りミルクチーズリゾット<397kcal>
牛乳とチーズの入った北イタリア料理のリゾットは、濃厚な味わいが特徴です。ささみが入っているのでたんぱく質をしっかり摂ることができますし、さらにしらすを加えることでカルシウム量がアップします! ▶「しらす入りミルクチーズリゾット」の作り方はこちら!
ノンバタークッキー(ビスコッティ)<164kcal>
コーヒーやワインとともに食べるビスコッティは、イタリアの伝統菓子です。2度焼いたお菓子という意味で、2度焼くことで硬い食感を生み出します。そのまま食べると硬いため、コーヒーや甘いワインに浸して食べます。 ▶「ノンバタークッキー(ビスコッティ)」の作り方はこちら!
まとめ
料理でイタリア気分を満喫
イタリアの1日の食事の流れや、地域によって異なる料理の特徴をご紹介しました。日本とは食文化が違い、特にイタリアに旅行に行くと、朝食が甘いものばかりで驚いたという方も多くいます。 また、1日2回の間食と、意外にもイタリアの方は甘いものが好きなんですね。イタリアの輸入食品を扱うお店も増えていますので、料理を通してイタリア旅行を擬似体験してみてはいかがでしょうか。 【参考文献】 ・イタリア政府観光局/イタリアへの旅支度/イタリアの基本情報 (https://visitaly.jp/italy/basic-information/)※閲覧日:2020年10月26日 ・公益社団法人日本ユネスコ協会連盟/世界遺産リスト/地域別リスト(ヨーロッパ③) (https://www.unesco.or.jp/activities/isan/worldheritagelist/europe_3/)※閲覧日:2020年10月26日 ・銀城康子(2007)『イタリアのごはん』農山漁村文化協会
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著者
河村 桃子(管理栄養士)
管理栄養士として病院やクックチル(食材を調理加熱したあとに急速に低温冷却しチルドの状態で管理する調理法)のコンサルティング、栄養専門学校講師の業務に携わる。現在はフリーランスの管理栄養士として、「今日の食事で明日の自分は変わる」をモットーに、コラム執筆や特定保健指導、レシピ提案、食事講座など働く大人の食事サポートを行っている。