【奥深い!日本の雑煮の文化】ご当地ならではの雑煮をご紹介
雑煮は正月に楽しまれる食事の1つです。その土地により、さまざまな雑煮の食べ方があることをご存知ですか?雑煮には、私たちの想像を超える、歴史や文化が絡んでいるのです。今回は、ご当地雑煮とその背景にある文化をご紹介します。
2022年01月09日
雑煮の雑学
雑煮とは?
雑煮とは、一般的に餅の入った汁物のことです。おもちは、農耕民族の日本人にとって大切な食べ物で、神様にお供えし、ハレの日の食事、お正月料理として伝えられています。
雑煮の種類はたくさんある
神へささげる供え物である餅を使った雑煮は、その土地でとれた特上の食材を使う、地産地消の食べ物です。そのため日本全国の雑煮の種類は、100を超えるほどの種類があります。作り方や具材の違いなどを数えると、さらに沢山の種類になるそうです。
雑煮の文化を知ろう
雑煮マップ
餅の形、味の種類は文化圏があります。汁物の種類でもすまし、味噌、小豆汁などに分かれます。
東の雑煮の原点
江戸雑煮は、角もち、すまし汁の雑煮です。東日本は、武家が支配していたので「敵をのす」という縁起から、角もちを焼いて使うことが多かったようです。汁は慣用句の「味噌をつける」の意味からみそ仕立てを避け、かつおだしなどのすまし汁を使います。
西の雑煮の原点
京都雑煮は、丸もち、白みそ仕立てが多いです。「人の頭となるように」と、頭いもを入れることもあるそうです。雑煮は京生まれで、もともと味噌味のすまし汁で味付けされていました。
ご当地雑煮をチェック
北海道「鶏ガラだし雑煮」
北海道の雑煮は、多種多様。札幌では主に鶏ガラベースで、焼いた角もちが入ります。具材は鶏もも肉、大根、にんじん、ごぼうの千切りなどが入っていて、味は砂糖を加えて甘いのが特徴です。
名古屋「名古屋雑煮」
名古屋雑煮は、もちを焼かずにかつおだしで柔らかく煮ます。具材は、小松菜の仲間のもち菜。味はしょうゆと塩、かつおぶしをのせるというシンプルな食べ方です。 戦国時代の激戦地であった土地柄から、白いもちを焼くことは、「城が焼ける」ことに繋がり、縁起が悪いとされていました。そのためもちを焼かず、煮るそうです。
香川県「白味噌あんもち雑煮」
白味噌あんもち雑煮は、いりこのだし汁であんもちを煮た、白味噌仕立ての雑煮です。具材には、里芋、金時にんじん、大根などが入ります。 かつての特産品であった「和三盆」は、管理が厳しいものでした。庶民が役人にばれないよう、あんこに練り込み、もちの中に隠して食べたことが、あんもち雑煮の由来と言われています。
福岡県「博多のぶり雑煮」
あごのだし汁に、煮た丸もちを入れた雑煮です。具材にはぶり、焼き豆腐、高菜の一種のかつお菜、しいたけ、かまぼこなどが入ります。ぶりの代わりにさわらを使うも雑煮あるそうです。
雑煮は各地の文化が詰まっている
知らない雑煮を楽しんでみよう
ご紹介したご当地雑煮はほんの一部です。家族や友人の出身地の雑煮を聞いてみると、新しい発見がありそうです。ご当地のさまざまな雑煮を、検索してみたり、堪能してみることも正月の楽しみ方の1つになりそうですね。 【参考文献】 ・農林水産省/特集2 食材まるかじり(1)/お雑煮 (https://www.maff.go.jp/j/pr/aff/1101/spe2_01.html) 閲覧日:2021年9月18日 ・農林水産省/全国のいろいろな雑煮 (https://www.maff.go.jp/j/pr/aff/2001/spe2_03.html) 閲覧日:2021年9月18日
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著者
森本 芙好(管理栄養士)
管理栄養士。体調不調をきっかけに栄養学を学ぶ。ダイエットの失敗を乗り越えた経緯から『なりたい自分』を目指す方の役に立ちたいと思い、現在は特定保健指導、コラム執筆に携わる。自身の食事テーマは、美容に良く、おいしい食事を楽しく食べること。ひとりひとりの価値観を大切に、自らを大切にするための身体にやさしい食事を提案することを目指しています。