【餅といえば丸餅?角餅?】日本各地の餅文化とお餅を使ったおやつレシピ3選
冬になると食べる機会が増えるのがお餅ですよね。丸い形のものと、四角い形のものがありますが、どちらのお餅を食べていますか?お餅の種類や食べ方は地域によって様々です。今回は、日本各地の餅文化を解説します。また、お餅を余らせてしまうという方におすすめな、お餅を使ったおやつのレシピも紹介します。
2021年12月01日
角餅と丸餅の境界線は?
東は角餅、西は丸餅
みなさんは「餅」と言ったら丸餅ですか?それとも角餅ですか? 丸餅か角餅かの境目は、岐阜県の関ヶ原あたりです。一般的には、関ヶ原よりも東に位置する地域では角餅を、関ヶ原よりも西に位置する地域では丸餅を食べることが多いです。ただし、境界線付近の岐阜、石川、福井、三重、和歌山では角餅、丸餅の両方食べるという地域もあるそうです。
江戸時代より前は丸餅
江戸時代以前までは、全国的に手でひとつひとつ丸めた丸餅が食べられていました。しかし、江戸時代になると江戸の人口が急激に増え、ひとつひとつ手で丸めて作る丸餅を人数分作るのは手間がかかるようになります。 そこで登場したのが角餅です。のし餅を切った角餅の方が一度に大量に作れて効率が良いということから、東では角餅が食べられるようになりました。また、「敵をのす(倒す)」という縁起担ぎから、戦の前にのし餅を四角く切った角餅を食べていたという説もあります。
地域に根ざしたお餅を紹介します!
くるみ餅
宮城県や岩手県で食べられています。くるみをすり鉢で潰し、砂糖などの調味料を加えたくるみタレを餅の上にかけたり、お雑煮煮の餅を食べるときにくるみタレにつけて食べます。
凍み(しみ)餅
東北や信越地方といった寒さの厳しい地域で食べられています。寒い冬に、水につけたお餅を軒先などに吊るし凍らせ、さらに乾燥させて作る保存食です。食べる時は水で戻してから焼く、煮るといった普通のお餅と同じように調理して食べます。また、そのまま油であげるとカリカリとした独特の食感を楽しめます。
しょーびき餅
茨城県筑西市とその周辺地域で食べられています。焼いた鮭の身を焼き餅の上にのせて挟んで食べます。名前の由来は、塩引き餅が訛って「しょーびき餅」と呼ばれるようになったそうです。
おはたき餅
静岡県の遠州地域で食べられています。もち米ではなく白米として食べるうるち米の粉から作られています。粉にすることを「はたく」というため、おはたき餅と呼ばれています。うるち米から作られるため歯切れが良く、煮ても溶けない、冷めても硬くならないといった特徴があります。
からいも餅
鹿児島や九州南部で食べられており、「からいもねぼった」とも呼ばれています。さつま芋のことを「からいも」と呼び、蒸したさつま芋を餅に加えて作り、きな粉やあんこをかけて食べます。
おもちはカロリーが高い?
角餅1個はご飯茶碗1/2杯分
「お餅はカロリーが高いから太る」というイメージを持っている方も多いと思います。餅とご飯のカロリーを見てみましょう。 ●丸餅1個(35g):約80kcal ●角餅1個(50g):約120kcal ●ごはん茶碗1杯(150g):約250kcal お餅1個当たりのカロリーはごはん茶碗1杯食べるよりも低く、角餅の場合では2個でごはん茶碗1杯分に相当します。お餅は粘り気がありよく噛んで食べるため、2個食べればごはん1杯よりも食べ応えがありますよね。食べ過ぎなければ、お餅を食べても太るということはありません。
お餅を使ったおすすめおやつレシピ3選
カフェモカ餅<175kcal>
きな粉やあんこで食べる食べるお餅に飽きたら、大人味のカフェモカ餅にしてみてはいかがですか?牛乳を豆乳に変えて作っても美味しいですよ。 ▶「カフェモカ餅」の作り方はこちら!
材料4つ!切り餅とさつま芋のねりくり団子<141kcal>
鹿児島県などで食べられている「からいも餅」をお家で作ってみませんか?さつま芋が入ることでお餅が柔らかくなり、さらに時間が経っても硬くなりにくいですよ。 ▶「材料4つ!切り餅とさつま芋のねりくり団子」の作り方はこちら!
トースターで!ノンフライおかき<98kcal>
通常のおかきは油で揚げて作りますが、少量の油をまぶしてトースターで焼いているので、カロリーを大幅に抑えることが出来ます。焼いた後はカレー粉や青のりをまぶしたり、アレンジの幅が広いこともおすすめポイントです。 ▶「トースターで!ノンフライおかき」の作り方はこちら!
まとめ
地域によって千差万別
最近では角餅、丸餅の両方を販売しているお店も増えていますが、地域によって形が違ったり、独特な食べ方をしたりと、お餅と一言でいっても奥が深いことがわかりましたね。また、いつも同じ食べ方をしていて飽きてしまったという方は、今回ご紹介したおやつレシピをぜひ作ってみて下さいね。 【参考文献】 ・農林水産省/地域で違う餅の形 (https://www.maff.go.jp/j/pr/aff/2001/spe2_02.html)※閲覧日:2020年10月25日 ・農林水産省/うちの郷土料理/からいもねったぼ 鹿児島県 (https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/karaimonettabo_kagoshima.html)※閲覧日:2020年10月25日 ・粕谷浩子(監修)『お雑煮マニアックス』プレジデント社(2016)
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著者
河村 桃子(管理栄養士)
管理栄養士として病院やクックチル(食材を調理加熱したあとに急速に低温冷却しチルドの状態で管理する調理法)のコンサルティング、栄養専門学校講師の業務に携わる。現在はフリーランスの管理栄養士として、「今日の食事で明日の自分は変わる」をモットーに、コラム執筆や特定保健指導、レシピ提案、食事講座など働く大人の食事サポートを行っている。