【最新レビューから学ぼう!】コーヒーが善玉菌を増やす!?コーヒーの1日の目安量とは?
コーヒーが好きで1日に何杯も飲むという方も多いですよね。中にはコーヒーを飲むとお通じがよくなるという経験を持っている方もいるのではないでしょうか。コーヒーが腸内の働きを助け、善玉菌を増やすかもしれないという研究レビューが示されています。今回はコーヒーが胃腸に与える影響について、管理栄養士の視点で紹介します。
2023年06月17日
コーヒーと胃腸
胃腸の働きを助ける?注目のポイントは3つ
コーヒーを飲むことによって得られる消化機能や特定の肝疾患に対する保護効果について、パリ・デカルト大学ネッケル小児病院が発表しました。注目のポイントは3つです。
1.消化作用を刺激する
胃の中で食物を分解するためには、消化ホルモンであるガストリンが欠かせません。そして脂質の代謝には、胆汁がかかわっています。この胆汁の産生を増やす働きのあるホルモンがコレシストキニンです。 コーヒーはガストリンやコレシストキニンの分泌を刺激し、消化に関与していることが示されました。最新の研究では肝臓を保護することも強く支持されています。
2.大腸の運動を助ける
コーヒーは穀物と同程度に大腸の運動性を刺激し、慢性便秘のリスクの低下に関連していることが示唆されています。
3.腸内の善玉菌の数を増やす
コーヒーは腸内に存在するビフィズス菌の個体群レベルで、腸内細菌叢の組成に変化を引き起こすことが示されました。
コーヒーの1日の目安量とは?
1日3~5杯程度を目安に
日本ではコーヒーの明確な目安量の定義はありません。しかし欧州食品安全機関の定義では、1日あたりの目安を3〜5杯としています。 カフェインは血管を拡張したり、眠気予防や倦怠感をやわらげたりする働きがあり、医薬品にも用いられています。一方で過剰に摂りすぎると、めまいや心拍数の増加、興奮、不眠症などをもたらすことも。妊娠中の場合は胎児に影響したり、高血圧の方は血圧に影響したりします。さらにカフェインは、カルシウムを体外への排出を促すために骨粗しょう症の発症の原因となってしまうこともあります。 そのため1日3〜5杯を目安に、就寝前の摂取は控えることがおすすめです。
まとめ
メリットとデメリットを理解してコーヒーを楽しもう
コーヒーは消化を助ける働きや腸内環境を整えるなど、健康にとってのメリットが多い飲み物の1つです。しかしコーヒーを摂りすぎると、健康を害してしまう飲み物でもあります。1日3~5杯程度を目安に楽しんでみてくださいね。 【参考文献】 ・国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所.コーヒーと胃腸の関係.世界の最新健康・栄養ニュース(https://www.nibiohn.go.jp/eiken/linkdediet/news/FMPro%3F-db=NEWS.fp5&-Format=detail.htm&kibanID=77007&-lay=lay&-Find.html).閲覧日2022年2月27日 ・国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所.カフェイン.「健康食品」の安全性・有効性情報(https://hfnet.nibiohn.go.jp/contents/detail3929lite.html).閲覧日2022年2月27日 ・食品安全委員会.食品中のカフェイン.(http://www.fsc.go.jp/factsheets/index.data/factsheets_caffeine.pdf).閲覧日2022年2月27日 ・厚生労働省.快眠と生活習慣.e-ヘルスネット[情報提供](https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/heart/k-01-004.html).閲覧日2022年2月27日
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著者
酒井 葉子(管理栄養士、東京糖尿病療養指導士)
幼少期にアトピー性皮膚炎で悩み、身体の内側から見直す必要性を感じて管理栄養士に。大学卒業後は、給食管理業務や医療機関での栄養指導に携わり、現在は保健指導やコラムの執筆に従事。食を通して、充実した毎日のサポートを行ってまいります。