【最新研究から学ぶ!】血圧レベルに合わせて運動の種類を変えるべき理由
血圧は様々な病気のリスクになるので、気になりますよね。欧州心臓病学会より、初めて詳細な運動ガイダンスが公表されました。それをもとに、血圧レベルに合わせた運動の種類を紹介します!
2021年06月06日
血圧について
高血圧とは?
高血圧とは、収縮期血圧が140mmHg以上または、拡張期血圧が90mmHg以上になる病気です。血圧は喫煙と並んで日本人の生活習慣病や死亡リスクに大きく影響しており、心臓発作の原因の1/4は高血圧と言われています。また、2025年までに世界人口の約60%が高血圧に推定されています。
日本高血圧学会のガイドライン
日本高血圧学会の「高血圧治療ガイドライン2019」です。高血圧の場合、血圧を下げる目安として、診察室血圧で130/80mmHg未満を目指すように記載されています。
運動療法
血圧を下げるためには運動療法があります。運動を行うことで、血管内皮機能をよくし、高圧効果が得られるので血圧が下がると言われています。
血圧を上げるリスクとは?
血圧を上げるリスク
高血圧は食塩の摂りすぎ、肥満、飲酒、運動不足、ストレス、遺伝体質などが組み合わさって起こると考えられています。家族性の要因は60%あると言われており、遺伝要素、運動や食事などの生活要因の両方の可能性が考えられます。
こんな人は気を付けて!
肥満が続いている、親が高血圧、妊娠中に高血圧を患ったという方は、高血圧を発症するリスクがあります。
血圧レベルにあった運動
運動を実践しよう
血圧レベルにあった運動と具体的な例を紹介します。日本の基準ではなく、欧州のガイドラインですが、参考にしてみてくださいね。
血圧:140/90mmHg以上
血圧が140/90mmHg以上の場合、有酸素運動が最も効果的です。ウォーキングやランニング、サイクリング、水泳などです。高血圧症の人では、有酸素運動による高圧効果は薬を1回服用する場合と同じか、それ以上あるとされています。運動療法を行う場合は主治医に相談のうえ、安全に行いましょう。
血圧:130-139/85-89mmHg
血圧が130-139/85-89mmHgの場合、動的筋力トレーニングが最も効果的です。動的筋力トレーニングは、ウエイトの持ち上げ、スクワット、腕立て伏せなど、筋肉を収縮させる筋力トレーニングです。
血圧:130/85mmHg未満
血圧が130/85mmHg未満の場合、等尺性筋力トレーニングがおすすめです。等尺性筋力トレーニングとは、グリップ運動や空気椅子などの、筋肉が伸び縮みしないトレーニングです。
運動習慣を作ろう
運動による血圧を下げる効果は、薬を飲むことと同様に約24時間維持すると言われています。そのため、運動は定期的、可能であれば毎日行うことが大切です。 また、日本の「高血圧治療ガイドライン2019」では、速歩きやスロージョギングなどの有酸素運動がすすめられています。時間は毎日30分以上、または週に180分以上が目安です。 いつ、どんなときに運動を行うか決めておく、運動した日はカレンダーにチェックを行うなど、続けるための工夫をすることもおすすめです。
血圧を下げるためには運動も大切
運動習慣は大切
血圧レベルに合わせた運動の種類を紹介しました。血圧を下げるために運動をするなら、血圧レベルに合わせてみることもよいかもしれません。ライフスタイルにあった運動を見つけ、継続的な運動を行うことができるとよいですね。 そして、運動だけでなく、食事や睡眠などの生活習慣も一緒に見直すことが大切です。 身体を労わるための運動習慣を作ってみて下さいね。 【参考文献】 ・LINK de DIET/血圧レベル別・最も効果的な運動とは (https://www.nibiohn.go.jp/eiken/linkdediet/news/FMPro%3F-db=NEWS.fp5&-Format=detail.htm&kibanID=74673&-lay=lay&-Find.html) 閲覧日:2021年4月22日 ・高血圧治療ガイドライン2019 (https://www.jpnsh.jp/data/jsh2019/JSH2019_hp.pdf)閲覧日:2021年4月22日 ・厚生労働省/e-ヘルスネット情報提供/高血圧 (https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/metabolic/m-05-003.html)閲覧日:2021年4月22日 ・厚生労働省/e-ヘルスネット情報提供/高血圧 (https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/exercise/s-05-004.html)閲覧日:2021年4月22日 ・厚生労働省/e-ヘルスネット情報提供/高血圧症を改善するための運動 (https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/exercise/s-05-004.html)閲覧日:2021年4月22日
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著者
森本 芙好(管理栄養士)
管理栄養士。体調不調をきっかけに栄養学を学ぶ。ダイエットの失敗を乗り越えた経緯から『なりたい自分』を目指す方の役に立ちたいと思い、現在は特定保健指導、コラム執筆に携わる。自身の食事テーマは、美容に良く、おいしい食事を楽しく食べること。ひとりひとりの価値観を大切に、自らを大切にするための身体にやさしい食事を提案することを目指しています。