【長崎県のご当地食材】初夏の果物「びわ」の歴史と美味しく食べる方法
初夏の果物である「びわ」は30%以上が長崎で作られていることをご存知でしょうか。ジューシーで甘さと酸味のバランスがよい「びわ」。紫外線が強くなってきた初夏におすすめの果物です。今回は「びわ」の歴史と美味しく食べる方法を紹介します。
2021年05月28日
「びわ」の生産量日本一を誇る長崎
長崎で「びわ」が育てられ始めたのは江戸時代から。江戸時代に唯一外国と貿易を行っていた長崎は、海外からさまざまなものがもたらされました。 「びわ」もその1つです。代官屋敷で働いていた三浦シオという女性が、唐から持ち込まれた「びわ」の種をもらい、その種を自宅の庭に蒔いて育てたことが始まりと言われています。彼女は茂木という地域に住んでいたことから、後に「茂木びわ」となったんだとか。 今では「茂木びわ」以外に、大玉で食べごたえのある「涼風」「陽玉」など品種が増えています。さらに、長崎では「びわ」の加工品も多く作られており、水煮にした缶詰以外にもジャムやゼリー、アイスクリーム、羊羹、ジュースやお酒として幅広く展開しています。「びわ」は初夏を代表する長崎の名産品です。
「びわ」は紫外線対策が期待できる?
「びわ」は1個(50g)20.5kcalと低カロリーで、夏に向けてダイエット中の方にもうれしい果物です。そして、「びわ」の橙色はカロテノイドによるもので活性酸素の発生を抑える働きがあります。 初夏は紫外線の量も増え始め、肌のダメージが大きい季節です。紫外線を浴びると多くの活性酸素が作られます。活性酸素が増えるとコラーゲンを作る働きを弱めたり、メラニンの量を増やしたりするなど、シミやしわの原因となります。活性酸素の発生を抑える働きがあるカロテンを補うことで、紫外線対策が期待できるのです。 【しっかり食べて美肌を目指す!】紫外線に負けない肌を作る栄養素とは?
「びわ」の美味しい時期と食べ方
「びわ」の旬は5月下旬から6月です。長崎では温暖な気候を生かした露地栽培が盛んですが、最近ではハウス栽培も積極的に行われるようになり、2月から4月にかけても食べることができるようになりました。
鮮度が大切!
「びわ」は完熟に近い状態で出荷されることが多いため、購入後はすぐに食べることがおすすめです。へその部分から皮を手でむき、種の周りの薄皮は渋い部分があるため果肉のみをいただきます。 果実につやがあり、うぶ毛が取れていないものが新鮮な「びわ」のサイン。皮に褐変や傷がついているものは避けるとよいでしょう。 【味のバランスが絶妙!】ビタミンCが豊富な「はっさく」のうれしい栄養効果
すぐに食べきれない時は…
すぐに食べきることが出来ない時はパックトレーのままで野菜室にいれ、冷やしすぎないようにしましょう。冷蔵保存する場合も早めに食べることが大切です。もし、食べきれない場合はゼリーにしておくのもおすすめ。 ▶「びわの茶巾ゼリー」の作り方はこちら
今年の初夏は「びわ」を楽しみませんか?
紫外線が気になり始める初夏にぴったりな果物である「びわ」。カロテノイドの抗酸化作用だけではなく、むくみ予防が期待できるカリウムや腸内環境を整える働きが期待できる食物繊維を含んでいます。「びわ」は小腹が空いた時の間食や朝食のフルーツとしてもおすすめですよ! 【参考文献】 ・e-農林水産ながさき/ながさきの農産物/びわ(https://www.pref.nagasaki.jp/e-nourin/content/syouhisya/tokusanhin/biwa.htm) 閲覧日:2021年3月18日 ・JA全農ながさき/長崎びわ(http://www.nagasaki-biwa.com/)閲覧日:2021年3月18日 ・文部科学省/食品成分データベース/果実類・びわ・生 閲覧日:2021年3月21日 ・株式会社農経新聞社/改訂10版野菜と果物の品目ガイド/びわ ・厚生労働省/e-ヘルスネット/ 健康用語辞典/栄養・食生活/カロテノイド(https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-007.html)閲覧日:2021年3月21日 ・厚生労働省/e-ヘルスネット/栄養・食生活/生活習慣・生活環境と食事/活性酸素と酸化ストレス(https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-04-003.html)閲覧日:2021年3月21日
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著者
酒井 葉子(管理栄養士、東京糖尿病療養指導士)
幼少期にアトピー性皮膚炎で悩み、身体の内側から見直す必要性を感じて管理栄養士に。大学卒業後は、給食管理業務や医療機関での栄養指導に携わり、現在は保健指導やコラムの執筆に従事。食を通して、充実した毎日のサポートを行ってまいります。