【鹿児島の伝統野菜】独特な気候と土壌が作り出す「桜島大根」の魅力
世界一大きな大根として、ギネスブックにも認定されている「桜島大根」。地元では「島でこん」の相性で親しまれています。普段、スーパーなどではあまり見る機会がない品種の大根ですが、見た目のインパクトに反して肉質が緻密で細かく、煮ると柔らかいのも魅力の1つ。今回はそんな鹿児島県の「桜島大根」について説明します!
2021年01月19日
「桜島大根」ってどんな大根?
大根の王様!
「桜島大根」の1番の特徴は、一般的に多く出回っている大根(青首大根)とは比べ物にならないほどのその大きさで、重さが約15~20kg、大きいもので30kg以上にもなります。重さ31.1kg、胴回り119cmの大きさで採れた桜島大根は、ギネスブックにも認定され、まさに世界一の『大根の王様』なのです。
漬物にも煮物にもGood!
「桜島大根」は、煮込んだ時の味のしみ込みが早く、柔らかくなるのに煮崩れしにくいのが魅力です。甘みもあるので、おでんやブリ大根、煮しめなどの煮込み料理に向いています。また、肉質はきめ細かく、色も白くきれいなことから、漬物にするのもおすすめです。 その大きさゆえ一度に食べきるのは困難なことから、古くから漬物や干し大根にして親しまれていたそうです。
「桜島大根」は動脈硬化予防によい?
鹿児島大学の研究によると、「桜島大根」に多く含まれる「トリゴネリン」という成分には、血管に作用して機能性改善をもたらす効果が期待できるということが分かったそうです。この成分は、一般的に出回っている品種の大根(青首大根)に比べて、「桜島大根」には約60倍も多く含まれています。 臨床試験も行われ、「桜島大根」を継続して食べることで血管がしなやかになり、動脈硬化につながる可能性があるという結果もでているそうです。
「桜島大根」はなぜこんなに大きく育つの?
特徴的な土壌の質や気候が関係していた!
「桜島大根」は、桜島の噴火による火山灰を含んだ土壌や、温暖な気候の中ですくすく育ちます。桜島の土壌には、穴が多くあいた石が混じっているため、雨の日は水はけがよく、晴れの日が続くと石に含んでいる水分が出てくることで、水やりの働きをします。 こういった桜島ならではの土壌や気候により、「桜島大根」はこれほどまでに大きく育つのです。
「桜島大根」を使った鹿児島県の伝統料理をご紹介
ブリ大根
鹿児島県の特産品であるブリと大根を煮た「ブリ大根」は、醤油やみりんの甘辛い煮汁と生姜で煮たシンプルな味付けで、冬の定番料理として親しまれています。脂の乗った寒ブリと、煮るほどに柔らかく甘みのある桜島大根を使って作る「ブリ大根」は、まさに鹿児島が伝統料理として誇れる絶品です。 【腸活食材】ごぼうの栄養の特徴と管理栄養士考案レシピ3選
さつま漬け
桜島大根を粕漬けにしたもので、べっこう色のきれいな見た目と、輪切りにした桜島大根のサクサクとした食感と甘みが魅力的な逸品。ご飯のお供やおつまみにもぴったりです。 【免疫力アップ】寒さに負けない!カリフラワーを使ったレシピ3選
まとめ
大きさだけじゃない魅力!
見た目のインパクトが際立つ「桜島大根」ですが、その味わいは見た目に劣らず、さらに健康効果も期待できる、まさに伝統野菜としてふさわしい食材の1つです。 生でも辛味が少なくサクサクと、煮れば柔らかくホクホクと。地元のお店以外ではなかなか出会えない「桜島大根」ですが、鹿児島を訪れた際や配送などを利用して、ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。 【参考文献】 ・鹿児島県/かごしまの伝統野菜「桜島大根」を紹介します 閲覧日:2020年11月6日 (https://www.pref.kagoshima.jp/ak01/chiiki/kagoshima/takarabako/shoku/sekaiichisakurajimadaikon.html#:~:text=%E6%A1%9C%E5%B3%B6%E5%A4%A7%E6%A0%B9%E3%81%AB%E5%90%AB%E3%81%BE%E3%82%8C%E3%82%8B,%E3%81%8C%E7%A2%BA%E8%AA%8D%E3%81%95%E3%82%8C%E3%81%BE%E3%81%97%E3%81%9F%E3%80%82) ・鹿児島大学農学部 鹿児島大学大学院農学研究科/桜島大根の機能性成分とメカニズムの発見 閲覧日:2020年11月6日 (https://ace1.agri.kagoshima-u.ac.jp/topics_news/2018/08/post-156.html)
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著者
佐藤 友香(管理栄養士)
1992年生まれ、福島県出身、東京都在住。1児の母。大学卒業と同時に管理栄養士の資格を取得後、保育園にて勤務。離乳食、乳幼児食、アレルギー食に携わり、栄養相談や食育活動も得意分野。現在はフリーランスとして栄養に関するコラム執筆を中心に活動。