【過剰摂取には要注意!】ビタミンDの必要性と補うためのおすすめレシピ
皆さんは普段、意識して日光に当たっていますか?ビタミンDを意識したい場合は、日光浴と食事からビタミンD対策を始めることがおすすめです。ビタミンD不足でお悩みの方の中には、サプリメントを摂取されている方もいるかもしれません。しかし、サプリメントを取る場合は過剰摂取になり、健康への弊害が生じる可能性があるのをご存じでしょうか。ドイツの連邦リスク評価研究所は、「ビタミンDの不足をサプリメントで長期的に過剰摂取することは、深刻な健康被害につながる可能性がある」と発表しました。今回、この最新文献を紹介するとともに、食事からできるビタミンD対策レシピを紹介したいと思います。
2021年01月12日
日本人は充分にビタミンDを摂取しているのか?
ビタミンDの日本人の摂取状況と目安量の差は?
2019年に厚生労働省が調査した国民健康・栄養調査では、平均で男性が7.4㎍、女性が6.4㎍摂取している結果となりました。 一方、厚生労働省が2020年に掲げた日本人の1日の目安量は、18歳以上の男女で8.5㎍としています。つまり、平均的に見て日本人のビタミンD摂取状況は、目安量よりも少ない結果となりました。 また、ビタミンDは食事から摂取する以外にも、日光を浴びると皮膚で合成されることが分かっています。そのため、日光にあたる機会が少ない場合は、目安量以上の摂取が必要になる可能性があります。
ビタミンDが不足すると?
カルシウムの吸収低下や骨代謝異常を引き起こすと言われています。大人では、骨軟化症が起こることが知られています。骨軟化症とは、骨基質の石灰化障害により骨石灰化度の低下をきたし、骨折や疼痛の原因となります。 また、高齢者でビタミンD不足が長期間続いた場合、骨密度が低下し骨粗鬆症や骨折のリスクが高まると考えられています。 【最新文献から学ぶ!】ビタミンCを摂取することで、筋肉の低下を防げる?
「ビタミンD:高用量のサプリ摂取は不要」の最新文献を簡単に要約!
サプリメントでビタミンD摂取は危険?
ドイツの連邦リスク評価研究所は、「適度に野外で過ごしたり、バランスの良い食生活を送ることで、ビタミンDは充分に摂取できる。そのため、サプリメント等によるビタミンDの摂取を長期的に摂りすぎた場合、深刻な健康被害を生じる可能性がある」と示しました。 ビタミンDの長期的な過剰摂取により、骨からカルシウムが溶け出し、血清中のカルシウムとリン酸濃度が高くなります。その結果、腎臓や筋肉へのカルシウムの沈着や臓器と骨以外である脂肪やリンパ管などの軟組織の石灰化が生じると考えられています。そのため、サプリメントでビタミンDを摂取する場合は、医療機関で相談したほうが良い場合もあります。 【どうして?】夕食よりも朝食をしっかりと食べたほうが良い理由3つ
ビタミンDを多く含む食材とレシピを紹介!
ビタミンDを多く含む食材とは?
さんま、うなぎ、まさば、さけなどの魚類や、きくらげや干し椎茸などのきのこ類に多く含まれています。
レシピ1:コロコロ野菜の和風スープ
ビタミンDを多く含む椎茸がたっぷり入った和風スープです。具沢山のスープなので、ダイエット中の方にもおすすめなレシピです。 ▶「コロコロ野菜の和風スープ」のレシピはこちら
レシピ2:鮭のチーズ焼き
ビタミンDを含む鮭にチーズを乗せるだけの時短レシピです。カリカリのパン粉ものせるため、食感も楽しめるお手軽なメイン料理です。 ▶「鮭のチーズ焼き」のレシピはこちら
まとめ
魚類やきのこ類を意識して摂取しよう
今回、ドイツで発表された最新文献を紹介しつつ、ビタミンDの過剰摂取はどのように健康被害に及ぼすかを説明しました。ビタミンD不足で悩まれている方は、適度に野外で過ごしたり、バランスの良い食生活をすることから意識してみるのはいかがでしょうか。今回紹介したビタミンDを多く含む食材やレシピを参考にしてみてください。 【参考文献】 「 ビタミンD:高用量のサプリ摂取は不要」(国立健康・栄養研究所) https://www.nibiohn.go.jp/eiken/linkdediet/news/FMPro%3F-db=NEWS.fp5&-Format=detail.htm&kibanID=73129&-lay=lay&-Find.html (アクセス日:2020年11月10日) 「国民健康・栄養調査(令和元年」(厚生労働省) https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000687163.pdf (アクセス日:2020年11月26日) 「日本人の食事摂取基準(2020年)」(厚生労働省) https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586553.pdf (アクセス日:2020年11月26日)
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著者
ウィリアムズ 早苗(管理栄養士)
大学卒業後、食品会社にてメニュー開発を経験。現在はオンラインでの栄養指導や、メディアでの執筆をしています。私たちが抱えている、食や健康に関しての問題点に注目し、それに向けての解決策の糸口となるようなお手伝いが出来る事をモットーにしています。