【京都のご当地食材】秋の味覚「丹波ぐり」の歴史と選び方
実りの秋は、誘惑の食材も多く、ついつい食べ過ぎてしまうという方も多いのでは?秋にとれる食材は栄養豊富で、身体にうれしい食材が多くあります。旬の食材を賢く取り入れることが大切です。今回は、京都を代表する秋の食材「丹波ぐり」の魅力を紹介します。
2020年10月16日
丹波ぐり
栗の種類
栗は大きく4種類に分類されており、日本国内で作られる「日本グリ(和栗)」、天津甘栗に使われる「中国グリ」、マロングラッセなどで使われる「西洋グリ」、日本では馴染みが薄い「アメリカグリ」があります。 四大陸で作られている「栗」は、世界各国で愛されていることがわかります。今回、紹介する「丹波ぐり」は、「日本グリ」を代表するブランド栗の1つです。
丹波ぐりの歴史
日本での栗の歴史は古く、縄文時代の遺跡からも多く出土しています。その中で「丹波ぐり」は、古事記や日本書紀にも登場し、平安時代初期から栽培されており、江戸時代には年貢の代わりに献上されていたと言われています。「丹波ぐり」は、おいしさを追求するために品種改良も積極的に行われ、昔も今も愛されている食材です。
丹波ぐりのおいしさの秘密
「丹波ぐり」のおいしさの秘密は、丹波地方の風土や気候が大きく影響しています。山々に囲まれた丹波地方は、昼夜の寒暖差が激しい特徴があります。この寒暖差に耐え、果実においしさをギュッと閉じ込めることで、大粒で甘い「丹波ぐり」が作られます。 【新潟県のご当地食材】とろける食感がたまらない!おけさ柿の魅力
栄養たっぷりの栗
栗は、水分と糖質が多い食材ですが、美容にうれしい栄養素も多く含んでいます。
豊富なルチン
栗の果肉にはルチンが多く含まれています。ルチンには、抗酸化作用があると言われており、血管をしなやかにする働きがあり、血流をよくする効果が期待できます。血流が良くなると血色がよくなり、きれいな肌作りに役立ちます。
美容効果が期待できるビタミンC
抗酸化ビタミンの代表であるビタミンCも豊富に含まれています。ビタミンCは熱に弱い性質をもっていますが、低温で調理されることが多い栗は、ビタミンCの損失が少なく、ビタミンCの補給源としてもおすすめの食材です。 【ビタミンCが豊富!】健康と美容に効く「れんこん」のおすすめレシピ
食物繊維できれいな腸を
栗4~5個分で、女性が1日で摂りたい食物繊維の1/5量を摂ることができます。食物繊維は、腸内環境を整える働きがあり、女性にはうれしい栄養素の1つとなります。
むくみ予防が期待できるカリウム
余分な塩分を排出する働きがあるカリウムも豊富に含んでいます。女性の敵のむくみは、血流の悪さから起こる場合もありますが、塩分の摂りすぎによっても起こります。カリウムを摂ることで、余分な塩分が排出され、むくみ予防につながります。
代謝を助けるビタミンB群が豊富
糖質が多いと聞くと抵抗を感じる方もいますよね。栗には、糖質が豊富なだけではなく、糖質の代謝を助けるビタミンB群も豊富に含まれています。
おいしく栗を食べよう
おいしい栗の選び方
おいしい栗を食べるには、選び方も大事です。栗を選ぶポイントは、次のとおりです。 ・果皮にハリとツヤがある ・ずっしりと重みがある ・ふっくらと丸みがあり粒が大きい ・虫食いの穴がない
栗の保存方法
日持ちがしにくいことが栗の難点です。日持ちが難しい理由は、時間が経つことによって栗の水分が失われてしまうからです。正しく保存して、水分を保つことが日持ちを長くするポイントです。 栗から水分が抜けないようにするためには、ポリ袋にいれ、チルド室で保存しましょう。鮮度のよい栗の場合は、低温で数日間保存することで甘みが増すと言われています。正しい保存方法で栗のおいしさをキープしましょう。
栗を使ったレシピ
栗は、栗ごはん、茹で栗、焼き栗、甘露煮など様々な形でいただくことができます。今回は、栗を使ったリゾットのレシピをご紹介します。冷凍ごはんを使って簡単にできるレシピになっています。 ▶「ほっくり栗の秋リゾット」レシピはこちら
まとめ
今回は、丹波地方を代表する秋の味覚「丹波ぐり」について紹介しました。美容にうれしい栄養素を多く含む「丹波ぐり」は、茹で栗や焼き栗として、おやつにもおすすめの食材です。おやつで頂く時には、1日4粒程度を目安に食べるようにしましょう。 【参考文献】 ・京丹波町観光協会/食べる/特産品/丹波くり(http://www.kyotamba.org/%e4%b8%b9%e6%b3%a2%e6%a0%97/)閲覧日:2020年8月11日 ・のじぎく文庫/丹波史を探る/細身末雄 著 ・農文協/クリ果実―その性質と利用/真部孝明 著 ・女子栄養大学出版部/七訂食品成分表2016/(くり類)日本ぐり・生 ・日本糖尿病協会・文光堂/糖尿病食事療法のための食品交換表第7版
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著者
酒井 葉子(管理栄養士、東京糖尿病療養指導士)
幼少期にアトピー性皮膚炎で悩み、身体の内側から見直す必要性を感じて管理栄養士に。大学卒業後は、給食管理業務や医療機関での栄養指導に携わり、現在は保健指導やコラムの執筆に従事。食を通して、充実した毎日のサポートを行ってまいります。