【どっちがいいの?】管理栄養士が「脂質制限」と「糖質制限」を徹底比較
様々なダイエットブームは毎年のように流行っては消えていく中、脂質制限と糖質制限は、根強くずっと人気があります。そこで、管理栄養士が脂質制限と糖質制限の2つを比較しながら、メリットとデメリットを紹介したいと思います。
2019年08月20日
それぞれのダイエットの方法とは?
ダイエット方法1:糖質制限とは?
糖質を制限することで、余分な体脂肪を燃焼させようとするダイエットの方法です。 食事内容としては、ご飯やパン、麺類などの糖質を制限して、肉類、魚類、大豆製品や卵類などのたんぱく質を多く含む主菜や、野菜、海藻類、きのこ類などを多く含む副菜を毎食しっかりと食べる方法です。 ▶【また太った?】炭水化物抜きでも痩せない本当の原因とは?
ダイエット方法2:脂質制限とは?
他の栄養素に比べてカロリーが高いのが脂質ですが、この脂質を制限することで、摂取カロリーを抑えようとするダイエットの方法です。 食事内容としては、食品の中で低脂質な部位を利用したり、揚げ物などの油っこいものを制限し、蒸し物などを多く取り入れるなど調理方法を工夫します。
糖質制限のメリットとは?
メリット1:糖質の過剰摂取を防ぐ
糖質は、ご飯、パン、麺類などに多く含まれ、食事の中で最も多い量を食べています。また、外食での定食や丼ぶりなどのご飯の量は多く出されている場合も多く、これらを制限して適量にすることで、他の主菜や副菜に意識がいき、栄養バランスが整う場合もあります。
メリット2:血糖値の急上昇を防ぐ
糖質の多い食品は血糖値が急激に上昇しやすくなるため、インスリン分泌が激しくなる事で、太りやすくなります。この糖質を制限し、他の栄養素も意識する事で、血糖値の急上昇を防いでくれます。特に野菜類、海藻類、きのこ類などに多く含まれる食物繊維は血糖値の上昇を緩やかにしてくれる働きがあります。 ▶【健康でも危険!?】管理栄養士が解説!不調を招く「血糖値スパイク」を食事で改善する3つのコツとは?
糖質制限のデメリット
デメリット1:たんぱく質や脂質を過剰に摂取しやすくなる
糖質だけを極端に制限すると、なかなか満腹にならず、たんぱく質や脂質を過剰に摂取しやすくなり、その結果、カロリーオーバーする場合も多くあります。 たんぱく質は、筋肉を作るのに必要な栄養素ですが、摂りすぎると脂肪へと変わります。
デメリット2:日常生活に影響が出る
極端に制限することで、集中力がかけたり、疲れやすくなったりします。 ▶【抜いちゃダメ!】ちょっとの工夫で太らない?主食のやせる食べ方4つ
デメリット3:筋肉量が減るため、基礎代謝量も減る
糖質が不足すると、筋肉を分解してエネルギーを作り出そうとするので、筋肉量が減ると、結果的に代謝が下がり、太りやすくなります。
脂質制限のメリットとは?
メリット1:食事量は同じで良い
食事量を減らす必要がないので、空腹を感じにくく、ストレスにもなりにくいです。
メリット2:筋肉が減りにくい
食材選びや調理方法に手がかかるものの、糖質やたんぱく質、ビタミンやミネラルなどの他の栄養の量は減らさなくて良いので、筋肉が減る事はないです。 ▶【知っておきたい!】コレステロールを下げるにはどうしたらいいの?
脂質制限のデメリット
デメリット1:ホルモンに影響を及ぼす
極端に制限すると、ホルモンに影響し、肌や髪の毛の潤いがなくなり、老けた印象になります。
デメリット2:脂っこいものが好きな方はストレスになりやすい
もともと、揚げ物や脂身の多い肉類などを食べていた方が極端に制限することで、ストレスが起こり、リバウンドがしやすくなるので、要注意です。 ▶【ダイエット中でも油は必要!】知らないとやせない…!?正しい「油」の摂り方とは?
まとめ
自分の食生活にあったダイエット方法を見つけよう
ダイエットの方法で人気のある糖質制限と脂質制限について比較しながら、紹介しました。 どちらも、メリットとデメリットがありますが、糖質も脂質も極端に減らすのではなく、バランスの良い食事を心がけながら、無理なく自分の食生活に合うダイエット方法を見つけましょう。
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著者
ウィリアムズ 早苗(管理栄養士)
大学卒業後、食品会社にてメニュー開発を経験。現在はオンラインでの栄養指導や、メディアでの執筆をしています。私たちが抱えている、食や健康に関しての問題点に注目し、それに向けての解決策の糸口となるようなお手伝いが出来る事をモットーにしています。