【なかったコトに?】管理栄養士が「帳消しダイエット」の真実を教えます!

【なかったコトに?】管理栄養士が「帳消しダイエット」の真実を教えます!

ダイエット中に避けがちな高エネルギー(カロリー)の食品を食べた時、ちょっと罪悪感を感じてしまうことはないでしょうか?今回は最近話題になっている「帳消しダイエット」について管理栄養士が簡単にお伝えしますので、是非参考にしてみてください♪

2019年06月12日

「帳消しダイエット」とは?

なかったことになる…というわけではない!

ダイエット中に天ぷらやラーメン、ケーキなど高エネルギーの食品を食べたい時もありますよね。これらの高エネルギーな食品を食べてしまったとしても、それをなかったことにする「帳消しダイエット」というダイエット方法が流行しているようです。 しかし、食べたものを完全になかったことにする…ということではないので、注意が必要です。

消化・吸収の仕組みをおさらい

食事をして食べたものを身体に取り入れて、胃や腸などの消化器官で分解することを「消化」と言い、消化器官から体液中にとり込まれることを「吸収」と言います。そして、吸収された栄養素が体内で必要な成分に生まれ変わる一連の仕組みを「代謝」と言います。 例えば、糖質や脂質に偏った食事をしていると、全体的に栄養バランスが崩れており、食べ物からとり入れた栄養素が十分に働かずに、身体の消化・吸収・代謝がうまく回らなくなります。糖質や脂質をとりすぎると、体脂肪として蓄積されてしまい肥満を招く可能性も考えられます。

高エネルギー食品+ほかの食品の組み合わせ

栄養素は一つだけでは機能せず、他の栄養素の手助けも必要です。食べ物から得られた栄養素の代謝をよくするために様々な種類の食品を組み合わせると効率よく栄養素を摂取できます。 天ぷらだけ、ラーメンだけ、ケーキだけなど単独で食べるよりも、他の食品を組み合わせた方が食べ物から得られた栄養素の代謝が良くなったり、食事の全体のバランスも良くなる、というダイエット方法であると認識しておきましょう。 今回は、ダイエット中に特に気をつけたい、糖質と脂質についてご紹介します。 ▶「食べすぎた!」翌日でも大丈夫な調整テクニックを管理栄養士が解説!

①糖質編

上手な食べ方は?

糖質とは炭水化物から食物繊維を除いたもののことを言います。糖質はブドウ糖に分解されて、血液を通して全体の細胞に運ばれていき、脳や神経系の唯一のエネルギー源になるため必要な栄養素です。糖質は分解・吸収のスピードが速く即効性があるエネルギー源ですが、摂りすぎた糖質は体脂肪としてと蓄積されてしまいます。糖質は米、パン、麺類など穀物類や芋類、かぼちゃなどに多く含まれています。 上手な食べ方としては、主食になる糖質の多い食品は単独で食べるのではなく、主菜には肉、魚、卵、大豆製品などのおかずを組み合わせてたんぱく質も摂取し、栄養バランスよくしましょう。 そして、副菜には野菜類、きのこ類、海藻類を使用した料理を取り入れて、ビタミン、ミネラルも補いましょう。

糖質におすすめな組み合わせは?

■糖質+ビタミンB1 糖質のエネルギー代謝を良くするためには「ビタミンB1」を組み合わせるといいですよ。ビタミンB1は糖質を分解する働きをするので、合わせて摂ると糖質をエネルギーに変えやすくします。ビタミンB1は豚肉、うなぎ、ブリ、大豆や大豆製品などに豊富なので、主菜のおかずに取り入れるのがおすすめです。 ■糖質+食物繊維 糖質の消化・吸収を穏やかにする「食物繊維」も一緒に摂りましょう!合わせて摂ることで食後の血糖値の上がりが緩やかになります。血糖値を上昇させやすい糖質をたくさん食べると、インスリンというホルモンが大量に分泌されます。インスリンは脂肪を作り、脂肪細胞の分解を抑制する働きがあるので大量に分泌されると、過剰になった糖は体脂肪として貯蓄してしまいます。肥満予防には食物繊維が大活躍しますよ。

おすすめレシピ:豚肉ときのこの塩昆布炒め

ビタミンB1が豊富な豚肉と食物繊維が豊富なきのこを使用しています。 ▶「豚肉ときのこの塩昆布炒め」レシピはこちら

おすすめレシピ:たっぷり野菜と豆腐の炒め煮

ビタミンB1が豊富な豆腐、食物繊維が豊富な野菜やきのこを使用しています。 ▶「たっぷり野菜と豆腐の炒め煮」レシピはこちら

②脂質編

上手な食べ方は?

脂肪分の多い肉、脂のった魚、油やバターなどの油脂類に脂質が豊富です。料理では天ぷら、唐揚げ、フライものなどは脂質が多いうえに高エネルギーです。糖質やたんぱく質は1gで4kcalですが脂質の場合は1gで9kcalもあるため、少量でも高エネルギーになってしまいます。 脂質は細胞膜やホルモンなどを作る材料になったり、体のエネルギー源となります。ビタミンA、D、Eなどの脂溶性ビタミンの吸収を助ける働きや体温を維持する働きもあるので身体にとって必要な栄養素ですが、脂質は貯蔵エネルギーとなるため、摂りすぎると主に体脂肪として蓄えられてしまいます。太る原因になるので注意しましょう。 上手な食べ方としては、主菜で脂肪分の多い肉類や魚介類などを使用したら、主食のご飯など適量(軽く茶碗1杯程度 120~150g)を一緒に食べることで、おかずの食べ過ぎを防げます。そして、副菜に野菜類、きのこ類、海藻類を使用したサラダ、酢の物や和え物などを一緒に食べてビタミンやミネラルも補い、献立全体のバランスをよくしましょう。

おすすめな組み合わせは?

■脂質+ビタミンB2 脂質の代謝を助ける栄養素は「ビタミンB2」です。これは脂質の分解に働き、脂質の代謝を促してくれます。ビタミンB2はチーズ、レバー、うなぎ、納豆などに多く含まれます。 ■脂質+ビタミンB6 脂質を多く含む食品とビタミンB6を多く含む食品を一緒に摂りましょう。ビタミンB6脂質を効率よくエネルギーに変えるのには欠かせません。ビタミンB6は牛レバー、マグロ、サツマイモ、バナナ、アボカドなどに豊富です。しかしビタミンB2やビタミンB6の多い食品は食べすぎると、逆に高エネルギーになってしまうため、摂取量には注意しましょう。

ヘルシーミモザサラダ

脂質の多い肉類や魚介類を主菜のおかずとして食べるときに、副菜のおかずでサラダをプラスしましょう。チーズを使用することで、ビタミンB2も一緒に摂れます。 ▶「ヘルシーミモザサラダ」レシピはこちら

パプリカのハニーマスタードマリネ

天ぷら、唐揚げ、フライものなど揚げ物類を食べる時に酢がおすすめ!脂質は消化のスピードが遅く、胃もたれを招くことがあります。酢に含まれている酢酸は胃壁を刺激して胃液の分泌を促し、消化を助ける働きがあると言われているので酢を組み合わせるといいですよ。 ▶「パプリカのハニーマスタードマリネ」レシピはこちら

③お菓・スイーツ編

一緒に合わせる飲み物を工夫しよう

甘いお菓子やスイーツなどの糖質が多い食品は、ダイエット中はできるだけ避けたいですが、食べる場合は一緒に合わせる飲み物を工夫しましょう。 これからご紹介するおすすめドリンクには、たんぱく質やミネラル、食物繊維など、甘いお菓子やスイーツだけでは不足しがちな栄養素が含まれてますよ。

おすすめの飲み物は?

下記の飲み物には、たんぱく質やミネラル、食物繊維などが含まれているのでおすすめです。 豆乳…たんぱく質、食物繊維 牛乳・飲むヨーグルト…たんぱく質、ミネラル(カルシウム) ピュアココア:食物繊維、ミネラル(カリウム) スムージーなど:食物繊維、ミネラル(カリウム) 抹茶:食物繊維、ミネラル(カリウム)

みかんバナナ小松菜豆乳ジュース

みかんと小松菜にはβ−カロテンとビタミンCがたっぷり!バナナの甘味で飲みやすく仕上げた、美肌効果抜群の一杯です。 ▶「みかんバナナ小松菜豆乳ジュース」レシピはこちら

豆乳と牛乳の良いとこドリンク♪

豆乳と牛乳は似ているけれど栄養成分が違うもの。どちらも半々に混ぜたら、お互いに栄養を補いあうことが出来る優れものドリンクです。 ▶「豆乳と牛乳の良いとこドリンク♪」レシピはこちら

まとめ

ダイエットを成功へ!

帳消しダイエットは、食べ物から得られた栄養素の代謝をよくして、全体的な栄養バランスをよくするためのものと考えましょう。 良い組み合わせをしたからといって、糖質や脂質が多い食品をいくらでも食べても良いというわけではありませんのでご注意を。 レシピなども参考にして、ダイエットに役立ててみてくださいね! ▶【しっかり食べてもやせる?!】管理栄養士が教える「やせるレシピ」ってなに?

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著者

DietPlus管理栄養士(管理栄養士)

「正しく食べてやせる」ダイエットを実践できる様々なダイエットサポートサービスを提供。個人の生活習慣からやせない理由を発見できる「ダイエット診断」ほか、コラム等でダイエット情報を配信。 また、アプリ「ダイエットプラス」では、食事改善をメインとした管理栄養士によるダイエットサポートサービスを提供しています。


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