【奈良県発祥、奈良漬】歴史ある奈良の都で誕生した奈良漬をおいしく食べよう!
現在では全国区になっている「奈良漬」。発祥の地は名前の通り奈良県です。今回はそんな奈良漬の特徴・歴史・おいしい食べ方を紹介します。
2022年07月15日
奈良漬の特徴
酒かすの香りに包まれた奈良県発祥の伝統食品
奈良県発祥の伝統食品、奈良漬。漬物好きな人もそうでない人も、一度は口にしたり耳にしたりしたことがあるのではないでしょうか? 甘くて香ばしい酒かすの香りに包まれ、パリッとさっぱりした歯ごたえが特徴的です。
夏野菜を年中おいしく食べる先人の知恵
奈良漬は、夏野菜を酒かすに漬けたものです。漬物にすることで、夏野菜を年中おいしく食べられるようにと、正に先人の知恵によって誕生しました。
どんなものが漬けられているの?
代表的な奈良漬といえば、白ウリでしょう。奈良の漬物屋さんやお土産屋さんに行くと、よく見かけるのではないでしょうか? 他にもナスやキュウリ、そしてスイカや柿など様々なものが漬けられています。自分のお気に入りの奈良漬を見つけてみるのも、おもしろそうですね。
諸説あり!奈良県発祥の理由にせまる
2つの説が存在する奈良漬の発祥エピソード
奈良漬は奈良時代以前から存在したとする説と室町時代に誕生したとする説があります。 どちらの説にしても全国的なものとなったのは江戸時代だといわれています。幕府への献上品や東大寺などにお参りする際のお土産として奈良県を訪れた旅人によって広まりました。
奈良時代以前から存在した説
奈良時代以前からあったとする説は、奈良時代の木簡(短冊状の細長い木の板に墨で文字が書かれたもの)に「加須津毛」(かすづけ)と記載されていたことが由来です。加須津毛は奈良漬を指しているのではないかと考えられています。 また漬物のエピソードは奈良時代より前の古墳時代、つまり大和時代から登場しました。 中国では1500年前以上から漬物の存在と加工法を示す書物が存在します。当時、国の中心だった奈良県は中国や朝鮮との交流により、早くから漬物加工技術を取り入れることができたのかもしれません。
室町時代説
室町時代、奈良県にある菩提山正暦寺で清酒造りが発祥したといわれています。奈良漬の原形は、その清酒造りの際にできた酒かすに野菜などが漬け込まれていたものではないかという説もあります。
管理栄養士が勧める奈良漬のおいしい食べ方
【注意】水洗い厳禁!酒かすのぬぐい方
食べる時に酒かすを取るために、水洗いするのは絶対やめてください。手や布巾でぬぐい取りましょう。きれいにぬぐうか、少し残すかはお好みでOKです。
酒かすの香りが気になる時は?
酒かすの香りが気になる場合は、すぐには食べずにしばらく置いておきましょう。アルコール分が飛ぶことで、香りが弱くなり食べやすくなりますよ。
ごはんと一緒もおいしいけれど…?!
「奈良漬といえばごはんのお供!」というイメージはありませんか?しかしさっぱりと油っぽさを抑えてくれるので、肉や魚料理とも相性抜群です。 奈良漬の濃い茶色の正体は「メラノイジン」という成分。メラノイジンは抗酸化作用やビタミン吸収を助ける働きが期待されており、栄養学的にも相性バッチリです。
まとめ
奈良漬を食卓に
「夏野菜が1年中おいしく食べられるように」と歴史ある奈良の都で誕生した奈良漬。今後、食卓に置いてみてはいかがでしょうか? 【参考文献】 ・奈良県漬物協同組合「古都奈良とお漬物の歴史」 https://nara.tsukemono-japan.org/history.html(閲覧日2022年2月9日) ・NARABURA「おいしいお土産の奈良県代表「奈良漬」」 http://kspkk.co.jp/souvenirsummary/4293/(閲覧日2022年2月9日)
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著者
寒川 祐美加(管理栄養士)
「人を良くすると書いて食」をモットーに関わった方々が健康で笑顔になれるようなお手伝いをしたいと想い、日々奮闘する管理栄養士。学生時代、食生活を改善し健康の大切さを知ったことをきっかけに管理栄養士に。大学卒業後は、製薬会社で生活習慣病領域を担当。現在はその経験を活かして特定保健指導やコラムの執筆に従事しております。