【話題の海外スイーツ】イタリア生まれの「カッサータ」ってどんなお菓子?
みなさんはカッサータを食べたことはありますか?カッサータは、2021年にコンビニで販売されたのをきっかけに、SNSや口コミで一気に広まった今話題のお菓子です。今回は、カッサータの特徴や起源、本場と日本のカッサータの違いなどを詳しくご紹介します。
2023年07月09日
カッサータの基礎知識
イタリア・シチリア発祥の伝統菓子
カッサータとは、「カッサータ シチリアーナ」と呼ばれるイタリアのシチリアを代表する伝統的なケーキです。復活祭(イースター)期間に食べるお菓子として、昔から現地の人々に愛されてきました。現在では復活祭の時期に限らず、通年食べられています。 本場のカッサータは、まるで宝石のよう!とても華やかな見た目をしています。カッサータのベースとなるのは、リコッタチーズとチョコレートチップを混ぜ合わせたクリームです。たっぷりのクリームをスポンジ生地で挟んだら、真っ白な糖衣と緑色のマジパンで覆います。デコレーションの仕方は地方によって様々ですが、彩り豊かなフルーツの砂糖煮を放射状に盛り付けるのが基本の形です。
シチリアの伝統菓子だけど、アラブにゆかりがある
シチリアはかつてアラブの統治下にありました。アラブ統治下時代に、チーズクリームの原型「クワッサットゥ」が誕生します。クワッサットゥという名前はカッサータの語源と言われており、アラブ語で皿・丸い入れ物という意味です。 カッサータの色鮮やかな飾り付けも、アラブの祝い菓子に由来しています。アラブ由来のエキゾチックで個性的な見た目が、現在まで受け継がれてきました。
日本のカッサータ
シチリアと日本のカッサータは結構違う!
日本で流行したカッサータは、本場のものとは見た目が大きく異なります。日本で主流のカッサータは、マジパンや糖衣がないタイプです。商品によってはスポンジ生地もなく、チーズクリームを冷やし固めたものが、カッサータとして親しまれています。 フルーツの砂糖煮の代わりにドライフルーツが使われるのも、日本で広まったカッサータの特徴です。ドライフルーツはトッピングに使われるだけでなく、ナッツ類と一緒にチーズクリームに混ぜ込まれるという違いもあります。
使われるチーズの種類
定番はリコッタチーズ
カッサータには、基本的にリコッタチーズが使われます。リコッタチーズとは、チーズを作る時にできる水分(ホエイ)を加熱し、固めたものです。シチリアでは羊乳のリコッタチーズが定番ですが、日本ではほとんどの場合、牛乳を原料にして作られます。 日本でカッサータを作る時は、リコッタチーズではなく、比較的手に入りやすいクリームチーズが使われることもあります。中にはリコッタチーズとクリームチーズを合わせて作るカッサータもあるようです。
リコッタチーズとクリームチーズの違い
ここで、リコッタチーズとクリームチーズの栄養価を比較してみましょう。クリームチーズと比較すると、リコッタチーズはカロリーや脂質が控えめ。カルシウムが多く含まれるのも特徴です。カッサータを手作りする場合、できるだけカロリーを抑えたい・カルシウムが摂りたい方はリコッタチーズを使うのがおすすめです。 また、低脂質なリコッタチーズはクリームチーズよりも淡白な味わいになります。チーズクリームに含まれるクリームチーズの量が多いほど、レアチーズケーキに近い味わいに仕上がるでしょう。手作りであれば、好みに合わせて、チーズの種類や割合を変えてみるのもよいですね。
まとめ
カッサータを食べて、シチリア気分を味わおう!
見た目や風味の大きな違いに驚きますが、日本で話題のスイーツ「カッサータ」は、シチリアの伝統菓子が元となっています。日本でも手に入りやすくなったカッサータを食べ、現地の食文化に触れてみましょう! 【参考文献】 ・佐藤礼子.シチリアの伝統菓子とマンマの手作り菓子.誠文堂新光社.2013.p.19-21,44 ・佐藤礼子.イタリア菓子図鑑 お菓子の由来と作り方.誠文堂新光社.2020.p.197 ・科学技術・学術政策局政策課資源室.“日本食品標準成分表2020年版(八訂)”.文部科学省(https://www.mext.go.jp/a_menu/syokuhinseibun/mext_01110.html),閲覧日2022年2月27日
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著者
藤倉 詩織(管理栄養士)
【予防医療】にかかわりたいという思いから、大学卒業後は健診センターに就職。現在はフリーランスの管理栄養士として、食や栄養に関するコラム執筆などに携わっています。より多くの人に「食べることが楽しい」と思っていただけるよう「正しい食の情報」をお伝えしていきます。