【伊勢神宮ゆかりの和菓子】三重県の定番土産「赤福」の知られざる秘密に迫る!

【伊勢神宮ゆかりの和菓子】三重県の定番土産「赤福」の知られざる秘密に迫る!

みなさんは「赤福」を食べたことがありますか?赤福とは三重県・伊勢の定番土産。お餅の上に上品なこし餡がのせられた、シンプルな和菓子です。その歴史はとても古く、なんと300年以上前までさかのぼります。本記事では、意外と知られていない赤福の魅力と歴史をご紹介します。

2022年04月03日

赤福の基礎知識

三重県・伊勢の和菓子屋「赤福」の定番商品

赤福とは、三重県の伊勢神宮近くに本店がある老舗和菓子店「赤福」から販売されている和菓子です。伊勢土産の定番ではありますが、「赤福本店」以外にも三重県、愛知県、大阪府などにある百貨店や、オンラインショップなどでも購入でき、伊勢まで足を運ばなくても楽しむことができます。

お餅とこし餡を組み合わせた和菓子

赤福の原材料は、もち米と小豆、砂糖です。これらの材料から、赤福に欠かせないお餅とこし餡が作られます。製造されたお餅とこし餡は職人の手や機械によって盛り付けられ、赤福ができあがります。 赤福はいわゆる「あんころ餅」の仲間であり、やわらかくもっちりとしたお餅と、なめらかで口あたりのよいこし餡の食感が魅力です。食べ進めるごとに、お餅とこし餡の優しい甘みを楽しめます。

独特な形状に注目!

赤福をご存じの方は、その見た目におどろいたことがあるかもしれません。赤福のこし餡は、無造作にお餅の上に乗っているのではなく、1個ずつ美しい波形に盛り付けられています。この見た目が赤福の特徴ともいえるでしょう。 見た人にインパクトを与える赤福の形。実は、伊勢神宮を流れる「五十鈴川(いすずがわ)」のせせらぎをイメージしたものだそうです。こし餡の波模様は「清流」を、真っ白なお餅は「川底の小石」をあらわしています。

赤福の歩んできた歴史

始まりは300年以上前

赤福は、和菓子屋「赤福」が創業した年でもある1707年(宝永4年)に誕生したとされており、なんと300年以上の歴史をほこります。創業当時の赤福は、こし餡の原料に黒砂糖が使われていました。 現在の赤福の原点となった商品は1911年(明治44年)に製造された「ほまれの赤福」というものです。赤福の評判を聞きつけた明治皇后陛下に赤福を献上することになり、従来の黒砂糖を当時希少であった白砂糖に変更した、特製の赤福を作りました。 この赤福は「ほまれの赤福」と名付けられ、その後店頭でも販売されるようになります。黒砂糖で作った餡よりもクセがない上品な味わいで、日持ちのよい「ほまれの赤福」は人々からの評判もよく、現在の赤福のルーツになったと言われています。

赤福の名前の由来

赤福の名前の由来には諸説ありますが、京都から来た、とある茶道の師匠が赤福本店であんころ餅を食べたことがきっかけだという説があります。 あんころ餅を食べた茶道の師匠は、とても喜んだ様子で「赤心慶福(せきしんけいふく)」という言葉を残しました。創業者である治兵衛(じへい)氏は、自分の店のあんころ餅(現在の赤福)にこの言葉がふさわしいと感じ、「赤心慶福」から2文字を取って「赤福」と名付けたということです。 赤心慶福とは、「赤ちゃんのような嘘や偽りのない真心で、自分や周りの人の幸せを喜ぶ」という意味を持ち、伊勢神宮を参拝する人々の心を表した言葉として使われていたようです。

まとめ

赤福は伊勢神宮ゆかりの和菓子!

赤福は、お餅とこし餡だけで作られたシンプルな和菓子です。しかしその形や名前は、三重県の観光名所・伊勢神宮にゆかりがあるようです。伊勢まで足を運ばなくても、赤福はさまざまなお店や通販で購入できるので、気になる方はぜひ手に取ってみてくださいね。 【参考文献】 ・商品のご案内(株式会社 赤福) https://www.akafuku.co.jp/product/ 閲覧日:2021年12月27日 ・伊勢と赤福(株式会社 赤福) https://www.akafuku.co.jp/ise/ 閲覧日:2021年12月27日 ・よくあるご質問と回答(株式会社 赤福) https://www.akafuku.co.jp/contact/qa/ 閲覧日:2021年12月27日

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著者

藤倉 詩織(管理栄養士)

【予防医療】にかかわりたいという思いから、大学卒業後は健診センターに就職。現在はフリーランスの管理栄養士として、食や栄養に関するコラム執筆などに携わっています。より多くの人に「食べることが楽しい」と思っていただけるよう「正しい食の情報」をお伝えしていきます。


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