【石川県の食文化】和菓子の魅力をご紹介!
北陸地方の中心部に位置する石川県。日本海で獲れる四季折々のさかなや、水捌けがよくミネラルが豊富な土壌の能登地域で育つ野菜が楽しめるのが魅力の一つです。実は和菓子の有名処でもあるのです。今回は石川県の和菓子の魅力をご紹介します。
2021年10月23日
石川県の和菓子の歴史
茶道が盛んだった
石川県は加賀藩の時代から茶道が盛んだったと言われています。加賀百万石を築いたことで有名な前田利家は千利休の直弟子であり、代々茶道を大切にしてきました。この時代から茶道に欠かせないものとして和菓子が発展してきました。このことから、現代でも石川県には茶道の文化が根付いていて、多くの菓子を継承してきました。 また、石川県の伝統工芸品として、茶道と深いかかわりがある大樋焼や茶の湯釜などがあります。
現在の街並み
石川県の金沢市には、茶道の歴史を感じるひがし茶屋街、にし茶屋街、主計町茶屋街(かずえまちちゃやがい)があり、城下町の街並みや和菓子など石川県の歴史や文化を楽しむことができます。 当時の茶室が再現されている茶屋もあり、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されています。
伝統的な和菓子
福梅(ふくうめ)
前田家の家紋である梅鉢の形をモチーフにした白と薄紅の最中です。中身の餡は質の良い小豆を使い、縁起の良い正月用のお菓子として伝えられてきました。
金花糖(きんかとう)
砂糖を水で溶かして、海の幸や山の幸である食材をイメージした木型に入れて固めた飾り菓子です。食紅で鮮やかに彩られとても美しい伝統的なお菓子です。 結婚式やお祝い事などのときに送られます。
五色生菓子(ごしきなまがし)
5種類の生菓子を詰め合わせたもので、日月山海里(じつげつさんかいり)を表現した餅・饅頭です。前田利常のもとへ徳川秀忠の息女である珠姫が嫁いできたときに作られたと言われており、結婚の際の祝い菓子として広まったと言われています。
氷室まんじゅう
昔、氷室(ひむろ)と呼ばれる冷凍庫に冬の雪(氷)を保管し、夏場に取り出して幕府に献上していました。その際、この氷が江戸まで無事に届くように氷室まんじゅうを供えて祈っていたと言われています。7月1日は「氷室開き」の日として現在も1年の無病息災を祈る伝統が受け継がれています。
辻占(つじうら)
福梅と同じく、正月に食べられる縁起の良い菓子の1つです。 砂糖と餅粉(米粉)を混ぜ合わせた生地は花のように包まれ、その中には短い言葉が書かれたおみくじが入っていて、1年の運勢を占います。
じろあめ
米と麦芽でできた水あめで、砂糖を使用しておらず小さな子どもでも食べられます。昔、食料が不足していた時代に、母乳を飲むことができない赤ちゃんに与えられる食べ物として考えられたと言われています。 現在でも、料理や和菓子を作るときにも使われています。
まとめ
受け継がれたものを大切に
観光や遠出がなかなかできない情勢ですが、石川県の和菓子はお取り寄せできるお店も増えてきています。伝統的な和菓子でおうち時間をゆっくり楽しんだり、お茶やお気に入りの紅茶、コーヒーなどと一緒に楽しまれるのはいかがでしょうか。 また、伝統的な文化や味、技術を知って守り続けていきたいですね。 【参考文献・資料】 ・石川県菓子工業組合/石川県のお菓子http://ishikawa.sweetsplaza.com/kisetsu.html(最終閲覧日:2021年8月6日) ・石川県 https://www.pref.ishikawa.lg.jp/index2.html(最終閲覧日:2021年8月6日) ・農林水産省/五色生菓子 石川県 https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/goshikinamagashi_ishikawa.html(最終閲覧日:2021年8月6日) ・金沢市/金澤食文化100物語https://www4.city.kanazawa.lg.jp/17051/syokubunka100monogatari/syokubunka100monogatari.html(最終閲覧日2021年8月8日) ・公益社団法人石川県観光連盟https://www.hot-ishikawa.jp/spot/list?area_l[]=2&listStyle=tile#searchResultArea(最終閲覧日2021年8月8日)
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著者
丸山 まいみ(管理栄養士、公認スポーツ栄養士)
家庭の料理を通じて食に魅力を感じ管理栄養士となる。診療所での栄養指導、特定保健指導、スポーツ選手に対する栄養教育に携わる。現在は、ひとりひとりの背景に合わせ、食の楽しさや可能性を伝えるためフリーランスとして活動中。