【尿酸値が高いといわれたら】尿酸値を下げるための4つの改善ポイント
健康診断などで「尿酸値が高い」と指摘されても、あまりピンとこない人も多いのではないでしょうか。というのも、痛みをともなう「痛風」やその他の合併症の症状があらわれるまで、自覚症状がないケースがほとんどなのです。そのため、尿酸値が高いことに気づいたら、はやめに日ごろの習慣を見直すことが大切。今回は、尿酸値を下げる生活習慣の改善ポイントをお伝えします。
2021年08月24日
尿酸値が高いとどうなるの?
尿酸について
尿酸とは、私たちの身体や、摂取する食品などの細胞の核にある「プリン体」から作られる老廃物。通常であれば、尿と一緒に身体の外に出ていきます。しかし、何らかの原因で、血中に増えすぎたり、排泄が追い付かなくなったりすることも。体内にどんどん尿酸が溜まると、尿酸値が高値を示し、「高尿酸血症」となります。
「高尿酸血症」の診断基準
性別・年齢にかかわらず、尿酸値が7.0mg/dlを超えると、高尿酸血症と診断されます。
放置すると、痛風や合併症のトラブルも
身体の中の尿酸が増えすぎてしまうと、血液中に尿酸が溶けにくくなり、細い針状の結晶が溶け残ります。この結晶が、だんだんと足の親指の付け根などの関節に溜まることで起こるのが、激しい腫れと痛みをともなう痛風発作。その他にも、尿路結石・腎障害などの合併症のリスクも高くなることがわかっています。
尿酸値を下げるには、生活習慣の見直しが効果的!
尿酸値が高まる原因には、遺伝的なものの他、生活習慣も大きく影響するといわれています。尿酸値が高いことがわかったら、まずは一度日ごろの習慣を見直してみましょう。
肥満傾向の人は減量を
高尿酸血症で適正体重を超えている人が体重を減らすと、尿酸値も一緒に下がる傾向にあります。適正体重かどうかは、BMIという指標で確かめることができますよ。 BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m) BMIの数値が18.5~24.9の範囲が適正体重です。BMIが25以上である場合には、食事を見直したり、身体を動かしたりして、適正体重を目指しましょう! ただし、短時間の激しい運動(無酸素運動)は、尿酸値を高めてしまいます。ウォーキングなどの有酸素運動を無理なく続けることがオススメですよ。
プリン体の多い食品を控える
食品から、プリン体を摂りすぎないことも大切。プリン体はほとんどの食品に含まれていますが、特に、白子・レバー類・あん肝・えび・かつおなどに豊富です。これらの食品を口にする機会が多い方は、一度にそればかりを食べないようにする・何日も連続して食べないようにするなど、頻度や量に気を付けながら楽しむようにしましょう。
お酒は飲みすぎない
プリン体=ビールというイメージがあるからか、最近ではプリン体ゼロのビールも人気ですよね。しかし、ビールに限らず、アルコールそのものに体内の尿酸値を上げる作用があるのです。 1日の飲酒量の目安は、ビール(ロング缶:500ml)だと1本、日本酒だと1合、ワインだとグラス2杯。女性の場合は、この量の半分~2/3程度までが望ましいとされています。日ごろから目安量以上にお酒を嗜んでいるという方は、量を減らすよう心がけましょう。あわせて、肝臓を休ませてあげるためにも、週に2日は休肝日を確保することが理想的です。 また、お酒のおつまみにも要注意。前述の白子・レバー類などの他、ビールと相性のよい枝豆にもプリン体は多く含まれます。これから暑い季節にぴったりな組み合わせですが、ついつい食べ過ぎてしまわないように注意してくださいね。
水分は十分に摂る
尿酸を尿とともに排泄するためにも、積極的な水分補給を心がけましょう。利尿作用のあるカフェイン入りの飲み物は避け、水や麦茶などを1回につきコップ1杯程度、1日の中でこまめに摂ることがオススメです。1日合わせて2リットルほどの水分量が目安となりますよ。 しかし、ジュースなどの清涼飲料水は、糖分を多く含むので水分補給には向きません。飲みすぎはカロリーの摂りすぎから、肥満につながる可能性があります。また、ジュースに多く含まれる果糖は、プリン体と同じように、代謝されると尿酸が作り出され、尿酸値を上昇させてしまいます。
まとめ
尿酸値が高い状態でも、身体に変化を感じないため、高尿酸血症であることに気づかない人も多くいます。健康診断で尿酸値が高いと指摘された時には、生活習慣を見直す絶好のチャンスだと捉えましょう!ぜひ今回ご紹介したポイントを参考に、尿酸値の改善に取り組んでみてくださいね。 【参考文献】 ・厚生労働省 e-ヘルスネット/高尿酸血症 https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/metabolic/m-05-007.html 閲覧日:2021年6月28日 ・厚生労働省 e-ヘルスネット/高尿酸血症の食事 https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-02-003.html 閲覧日:2021年6月28日 ・厚生労働省 e-ヘルスネット/女性の飲酒と健康 https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/alcohol/a-04-003.html 閲覧日:2021年6月28日
【やせ習慣が身につく】管理栄養士が食生活をコーディネートするアプリって?
まずは無料でスタート♪食事を撮るだけ、プロから食事のアドバイスが届く!
- 専属の管理栄養士がダイエットをサポート
- 食制限なし!正しく食べて身につく「やせ習慣」♪
- 管理栄養士が、写真を目で見て丁寧にアドバイス。AIではありません!
- 「あってるかな?」そんな食事のお悩みを正しい知識でアドバイス
著者
藤倉 詩織(管理栄養士)
【予防医療】にかかわりたいという思いから、大学卒業後は健診センターに就職。現在はフリーランスの管理栄養士として、食や栄養に関するコラム執筆などに携わっています。より多くの人に「食べることが楽しい」と思っていただけるよう「正しい食の情報」をお伝えしていきます。