【運動が苦手でも大丈夫!】NEATを増やして体重コントロールを始めよう
体重コントロールには、NEAT(非運動性熱生産)が大きく影響している可能性があります。肥満がない人は肥満がある人より、1日の中で立っている時間や歩く時間は平均で約2.5時間長く、座っている時間は平均で約2.7時間短い傾向がありました。このことからも、日常の何気ない活動量の積み重ねが体重に影響していることが分かります。今回は、日常の中で活動量を増やすコツを考えていきましょう。
2023年05月20日
エネルギーを燃やす方法は3つ
エネルギー消費は「基礎代謝」「食事による消費」「活動による消費」の3つ
食事をすることでエネルギーを消費するの?と思われるかもしれません。食事をすると消化吸収などを行うために臓器が使われており、エネルギーを摂取するだけではなく、消費もしているのです。1日の総エネルギー消費量のうち約10%が食事による消費とされています。 基礎代謝は、何もしていない状態で呼吸など身体の臓器を動かすために使われるエネルギー消費量を指し、1日の総エネルギー消費量のうち約60%を占めています。
注目したいのはNEAT(非運動性熱生産)
活動によるエネルギー消費は、1日の総エネルギーの約30%を占めています。さらにこの活動は、運動によるものと、日常の中で歩いたり、掃除などをしたりして消費する生活活動によるものに分けられます。 日常の生活活動によるエネルギー消費をNEAT(非運動性熱生産)と言い、NEATが多いと運動習慣がなくても、活動よるエネルギー消費量は多くなります。そのため、NEATは体重をコントロールするうえで鍵になります。
糖を燃やす?脂肪を燃やす?
身体を動かすためのエネルギーは糖と脂肪
活動強度が高いと糖が多めにエネルギーとして使われ、活動強度が低い場合は脂肪が多めにエネルギーとして使われます。NEATは活動強度が低いため、脂肪を多くエネルギーとして使うことが期待できます。
NEAT(非運動性熱生産)を増やすために
同じNEATでも、少しの差でエネルギー消費の違いが生まれます。 たとえば、座った状態を1とすると、立ち仕事で約2倍、歩くことで約3倍のエネルギーを消費することができます。いかに座った時間を減らすことがポイントです。 さらに、同じことを行うにしても姿勢を正すことでもNEATを増やすことができます。
座り方のポイント
・あごをひく ・頭・肩・骨盤を一直線にする ・骨盤を立てる ・足は組まずに膝を揃え、おしりと平行にする ・足裏は全体を床につける
歩き方のポイント
・目線は10~20m先 ・背筋を伸ばす ・かかとから着地し、つま先でキックする ・腕を大きく振り、歩幅を広くする
いつNEATを増やす?
日常のなかでNEATを増やす方法の一例はこちらです。 ▢ 歯を磨きながら足踏みやかかと上げを行う ▢ 駐車場や駐輪場は遠くに止める ▢ 60分に1回、お手洗いのタイミングなどで1~2分のストレッチを行う ▢ 階段を利用する ▢ 昼休憩時に散歩を行う ▢ コピーや飲み物などを取りに行く ▢ スタンディングで作業を行う ▢ 家事を行う(風呂掃除、床掃除など) ▢ TVを見ながらストレッチを行う
まとめ
NEATを増やして活動量アップ!
最近は、リモートワークや在宅での授業が増えるなかで、NEATが減っている方が増えています。体重をコントロールするためには、小まめな活動量アップを積み重ねていくことが大切です。ぜひ、こまめに活動量を増やしていきましょう。 【参考文献】 ・厚生労働省/e-ヘルスネット[情報提供]/身体活動・運動/エネルギー代謝の仕組み/身体活動とエネルギー代謝(https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/exercise/s-02-003.html)閲覧日:2021年5月21日 ・国立健康・栄養研究所/研究所紹介/研究部門紹介/栄養・代謝研究部/研究関連ページ 改訂版「身体活動のメッツ(METs)表」(https://www.nibiohn.go.jp/eiken/programs/2011mets.pdf)閲覧日:2021年5月21日
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著者
酒井 葉子(管理栄養士、東京糖尿病療養指導士)
幼少期にアトピー性皮膚炎で悩み、身体の内側から見直す必要性を感じて管理栄養士に。大学卒業後は、給食管理業務や医療機関での栄養指導に携わり、現在は保健指導やコラムの執筆に従事。食を通して、充実した毎日のサポートを行ってまいります。