【北海道の夏の果物】栄養たっぷりハスカップの魅力
ハスカップという果物をご存知でしょうか。北海道で収穫されるハスカップは紫色をした果実で、その栄養素の機能性に注目が集まっています。今、注目されているハスカップの栄養について管理栄養士の視点で解説していきます。
2021年06月28日
ハスカップってどんな果物?
ハスカップは北海道で収穫できる果実です。5月中旬から黄色い花を咲かせ、6月下旬から8月上旬にかけて紫色の果実が実ります。この果実は1~2cmくらいのサイズで、0.5~1gくらいの重さがあります。 ハスカップの木は1~2mの落葉低木で地面から多数の枝が生えています、その枝に多くの実がなることからハスカップという名前がついたとされています。このハスカップという言葉はアイヌ語のハシカプに由来し、「枝の上にたくさんなるもの」という意味があるそうです。
生を食べられるのは北海道だけ
ハスカップは北方系の植物でシベリアや中国東北部、樺太などに多く自生しています。日本では北海道で自生しており、全国的に珍しい果物です。北海道では生のハスカップがスーパーで売られており、郷土の味として昔から愛されています。皮が薄いため、生は皮ごと食べることができ、ジューシーで甘酸っぱい味をしています。
小さな果実のなかに含まれる栄養素に注目!
ポリフェノール
ハスカップにはブルベーリーの5.6倍のポリフェノールが含まれています。 ポリフェノールは抗酸化作用が強いことが特徴です。体内で活性酸素が増えると、過酸化脂質が作られ、動脈硬化や癌、老化、免疫機能の低下などを引き起こすと言われています。ポリフェノールには体内の活性酸素の発生やその働きを抑えたり、取り除いたりする働きが期待できます。 さらに、ポリフェノールの一種であるアントシアニンは、眼の疲れを取り除く働きや肝機能の改善が期待できることが知られています。
ビタミンC
ビタミンCも抗酸化作用を持っています。紫外線による肌の老化を防ぐ働きがあります。さらに、体内でコラーゲンをつくる時に欠かせない栄養素の1つです。
鉄
鉄は酸素を運ぶ大切なミネラルです。 主に赤血球に存在し、筋肉や肝臓などに貯蔵されています。鉄が足りなくなると赤血球が減り、全身への酸素の供給が足りなくなり、集中力の低下や頭痛、食欲不振などの症状を起こします。 さらに、筋肉中に存在する鉄が不足すると筋力の低下や疲労感につながります。体調を整えるうえでは欠かせない栄養素である鉄は肉や魚に含まれるヘム鉄と野菜などに含まれる非ヘム鉄があります。非ヘム鉄はヘム鉄に比べると体内での吸収率は低いですが、動物性のたんぱく質やビタミンCを一緒に摂ることで吸収率を高めることが期待できます。
カルシウム
カルシウムは骨を構成するミネラルの1つです。体内中のカルシウムの99%は骨に存在しています。残りのわずか1%は細胞内に存在し、筋肉の収縮や体内での情報伝達など、身体の中で多くの働きを行っています。
カリウム
カリウムは細胞内に多く存在するミネラルです。余分な塩分を排出する働きがあり、むくみ予防につながります。
まとめ
ハスカップは、ダイエット中に不足しやすいビタミンやミネラルを補うことができ、1粒わずか0.3~0.6kcalと低カロリーのため、ダイエット中におすすめの果物です。 生や冷凍のハスカップはシンプルに食べるのもよいですが、高たんぱくのヨーグルトと一緒に食べることで、ビタミンCや鉄を効率よく体内で使うことができます。 現地に行かないと生を食べることは難しいですが、ジャムやジュース、ケーキやお酒、漬物、羊羹、ゼリーなど様々な加工品があります。冷凍のハスカップやハスカップを使った加工品を食べて、ダイエット中に不足しやすいビタミンやミネラルを補ってみませんか。 【参考文献】 ・文部科学省/食品データベース/果実類・ハスカップ・生 閲覧日:2021年4月5日 ・胆振総合振興局/産業振興部/農務課/ハスカップコーナー(http://www.iburi.pref.hokkaido.lg.jp/ss/num/hasukappu.htm)閲覧日:2021年4月5日 ・胆振農業改良普及センター監修「ハスカップのおはなし」(http://www.iburi.pref.hokkaido.lg.jp/ss/num/hasukappu.htm)閲覧日:2021年4月5日 ・厚真産ハスカップブランド化推進協議会/日本一のハスカップのまち厚真町(http://www.town.atsuma.lg.jp/office/content/uploads/2020/03/f4c363b407db2f5cef9d025fdf289e75.pdf)閲覧日:2021年4月5日
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著者
酒井 葉子(管理栄養士、東京糖尿病療養指導士)
幼少期にアトピー性皮膚炎で悩み、身体の内側から見直す必要性を感じて管理栄養士に。大学卒業後は、給食管理業務や医療機関での栄養指導に携わり、現在は保健指導やコラムの執筆に従事。食を通して、充実した毎日のサポートを行ってまいります。