【最新文献から学ぶ!】たんぱく質の種類を変えるだけで心臓病のリスクが下がる?

【最新文献から学ぶ!】たんぱく質の種類を変えるだけで心臓病のリスクが下がる?

たんぱく質は私たちの筋肉、髪の毛、臓器などを構成するため、必要不可欠な栄養素の1つです。アメリカの大学で発表された研究によると、たんぱく質の種類と心臓病のリスクに関連性が見られたとのことです。今回は、管理栄養士がこの研究を説明するとともに、たんぱく質の種類別メリットやデメリットを紹介したいと思います。

2021年03月26日

「たんぱく源と心臓病リスク」の最新文献を要約!

研究方法とは?

平均53歳のアメリカの男性医療従事者、43,272人を対象として1986年から2016年の30年間におよび研究が進められました。対象者は研究開始時に心血管疾患やがんを患っていない人が選ばれています。

研究結果を要約

「赤肉を大豆その他の豆類、ナッツ類に置き換えると冠動脈心疾患リスクがやや低下。また、赤肉を全粒穀物や乳製品に、加工肉を卵に置き換えることでも同様の効果が期待できそうだ」と示しました。 つまり、たんぱく質を含む食品の種類を変えることで、冠動脈心疾患リスクを少しでも減らすことができる可能性があるということです。そこで、たんぱく質の種類について詳しく説明したいと思います。

たんぱく質を含む食品の種類やメリットとデメリットとは?

たんぱく質源の種類は?

たんぱく質を含む食品は、大きく分けて2種類に分かれます。 たんぱく質と言えば、肉類、魚介類、卵類、乳製品と連想する人が多いかもしれません。それらは、動物性たんぱく質と呼ばれます。一方、植物性たんぱく質と言えば、大豆・大豆製品が一般的ですが、実は野菜類、穀類、果物類にも、少量のたんぱく質が含まれています。

メリットは?

動物性たんぱく質のメリットは、必須アミノ酸をバランス良く含み良質なたんぱく質であることです。必須アミノ酸はたんぱく質を構成するアミノ酸で、体内で合成することができないため、必ず食品から摂る必要があります。 一方、植物性たんぱく質のメリットは、たんぱく質以外にも、ビタミンやミネラル、食物繊維などの栄養素を含む上に、脂質やカロリーが比較的低いところです。 【ダイエットの味方】人気食材「鶏むね肉」の魅力をもっと知りたい!

デメリットは?

動物性たんぱく質のデメリットは、脂質を比較的多く含むため、脂質の過剰摂取が起こりやすい点です。特に肉類に多く含まれている飽和脂肪酸の過剰摂取は、心血管疾患のリスクになる可能性があると言われています。 一方、植物性たんぱく質のデメリットは、動物性たんぱく質に比べて大豆や豆腐製品以外の食品は、たんぱく質量や必須アミノ酸が比較的少ないことです。植物性たんぱく質のみを摂取する場合は、野菜や果実だけではなく、大豆や豆腐製品も一緒に摂った方がよいでしょう。次に植物性たんぱく質だけを使った主菜レシピを紹介したいと思います。 【世界に誇る和食文化】調査から見えてくる和食文化の実態とは?

植物性たんぱく質を使った主菜レシピを紹介

レシピ1:フライパンで簡単!揚げない揚げだし豆腐

豆腐を油で揚げずに焼いて仕上げるため、脂質やカロリーを抑えた揚げ出し豆腐ができます。また、めんつゆを合わせるだけなので、簡単に調理できるのが嬉しいですね。 ▶「フライパンで簡単!揚げない揚げだし豆腐」のレシピはこちら

レシピ2:がんもどきのなめこあんかけ

枝豆と合わせることで、さらにたんぱく質を摂ることができます。なめこは、片栗粉の代わりにとろみをつけてくれます。 ▶「がんもどきのなめこあんかけ」のレシピはこちら

レシピ3:厚揚げ油淋鶏

厚揚げとピリ辛ダレの相性が絶品な主菜です。生姜、ニンニク、ごま油が効いたタレで、ヘルシーなのに満足度も高い一品です。 ▶「厚揚げ油淋鶏」のレシピはこちら

まとめ

植物性たんぱく質も摂り入れよう。

今回は、アメリカで発表された最新文献を紹介しつつ、動物性たんぱく質と植物性たんぱく質のメリットとデメリットを紹介しました。いつも主菜は肉類に偏りがちな方も、この機会に植物性たんぱく質を摂り入れてみてはいかがでしょうか。その際には、今回紹介したレシピも参考にしてみて下さいね。 【参考文献】 「たんぱく源と心臓病リスク」(国立健康・栄養研究所) https://www.nibiohn.go.jp/eiken/linkdediet/news/FMPro%3F-db=NEWS.fp5&-Format=detail.htm&kibanID=73517&-lay=lay&-Find.html (アクセス日:2021年1月7日) 「日本人の食事摂取基準(2020年版)」(厚生労働省) https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586553.pdf (アクセス日:2021年1月22日)

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著者

ウィリアムズ 早苗(管理栄養士)

大学卒業後、食品会社にてメニュー開発を経験。現在はオンラインでの栄養指導や、メディアでの執筆をしています。私たちが抱えている、食や健康に関しての問題点に注目し、それに向けての解決策の糸口となるようなお手伝いが出来る事をモットーにしています。


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