【昼食にフルコース?】情熱の国「スペイン」の食文化をのぞき見!
パエリアやアヒージョ、サングリアなど、日本でも人気のスペイン料理。最近ではバスク地方が発祥とされている、外側を黒く焦がした濃厚なバスクチーズケーキがトレンドになりましたよね。スペインは1日5回食事をするなど、日本とは異なる食文化を持っています。今回は、情熱の国「スペイン」の食文化とお家で作れるレシピを紹介します!
2021年03月18日
芸術と美食の国「スペイン」
スペインはヨーロッパ南部のイベリア半島にある国で、首都はマドリードです。西にポルトガル、北東にフランス、南にはジブラルタル海峡を挟んでアフリカ大陸があります。 スペインといえばフラメンコや闘牛ですが、パブロ・ピカソ、サルバドール・ダリといった世界的に有名な画家を輩出した芸術の国としても有名です。マドリードにあるプラド美術館は世界三大美術館のひとつで、国内外からたくさんの人が訪れます。 また、スペイン北部にあるサン・セバスチャンは小さな街ですが、ミシュランで星を獲得したお店が数多くあり、美食の街として食通たちを魅了しています。
スペインは1日5食!
朝食(desajuno:デサジューノ)
スペインの朝食はトーストやクロワッサンにミルクコーヒー、シリアルやビスケットなど、手間をかけずにシンプルに済ませます。また、スペインが発祥のチュロスは日本でも人気のあるスイーツですが、スペインではチュロスを朝食に食べるのが一般的です。仕事に行く前や休日の朝に、カフェやバルでチュロスとホットチョコレートの組み合わせで食べるのがスペインでは定番です。
昼食(comida:コミダ)
昼食は14時頃が一般的です。1日の中で昼食がメインの食事であり、自宅に戻り家族と一緒に食事をします。最近では都市部で働く人は昼休みが1時間程度と短くなり、家で食べる習慣が薄れつつありますが、スペインでは2〜3時間と長い昼休みがあり、前菜、メイン料理、デザートとフルコースを2時間程かけてゆっくりと食べ、一緒にお酒を飲むこともあります。
夕食(cena:セナ)
スペインの夕食は21時以降が一般的と、日本よりも遅いです。そのため、レストランも20時以降に開店し、21時〜22時の間が最も混みます。昼食が1日のメインの食事となるため、自宅ではパンにサラダ、ヨーグルトとフルーツなどと、軽いもので済ませることが多いです。
間食(almuerzo:アルムエルソ/ merienda:メリエンダ)
朝食と昼食、昼食と夕食の間が長いため、午前と午後の1日2回間食をします。午前中の間食(almuerzo)は10時〜11時頃で、ボカディージョというバケットにハムやチーズを挟んだサンドイッチなどを食べます。 そして、午後の間食(merienda)は夕食前の18時〜19時頃で、カフェでスイーツを食べたり、バルでタパスを食べながらお酒を軽く飲んだりします。
スペインの食文化
料理にはオリーブオイルが欠かせない!
スペインでは炒め物や揚げ物、煮物など、ほとんどの料理に使うのがオリーブオイルです。オリーブオイルは料理を作る時に使うだけでなく、食べる時に料理にオリーブオイルをかけたり、パンにオリーブオイルをつけながら食べます。味付けは素材の味を活かしてニンニク、塩、オリーブオイルとシンプルなものが多いです。
米料理はおかず?
スペインのバレンシア地方には広大な水田があり、米を食べる習慣があります。日本でも有名なスペインの米料理がサフランで味付けしたパエリアです。日本のように米料理を食べる習慣があるものの、主食はパンのため、スペインでは米料理は日本のおかずのような位置付けです。そのため、米料理を食べる時にも必ずパンがついてきます。 【歴史を辿る】ベトナムの食文化とお家で作れるベトナム料理レシピ3選
スペイン人の食事を支えるBar(バル)
最近では日本でもスペインバルのお店がたくさんありますが、スペインのバルは日本のように夜だけ開店しているのではなく、朝から夜遅くまで開店しています。また、日本ではお酒を飲みながら食事をする場所ですが、スペインのバルは朝食や軽食を食べたり、コーヒーを飲んだり、夜はお酒とタパスを楽しんだりと、1日5回食事をするスペイン人にとって欠かせないお店となっています。 ちなみに、タパスとは小皿料理のことで、日本のおつまみのようなものを言います。タパスの種類はお店によって様々です。スペインを訪れた際にはバルを巡り、そのバルならではのタパスを堪能するのもおすすめです。 【知れば知るほど奥が深い!】中国の食文化と簡単に作れるおすすめレシピ4選
スペインの食を自宅で堪能できるレシピ3選
フライパンで作る本格パエリア
スペイン料理といったらパエリアですよね。本来はサフランで黄色く色付けしますが、ターメリックで代用し、パエリア鍋の代わりにフライパンを使っています。見た目が鮮やかで、おもてなしにもぴったりなパエリアが食卓に登場したら、気分が上がりますよね! ▶「フライパンで作る本格パエリア」のレシピはこちら!
トルティージャ
じゃがいもの入ったトルティージャは、いわゆるスパニッシュオムレツのことです。スペインではバルのタパスの定番です。ゆっくりと過ごす休日の夕方に、トルティージャとお酒で、スペインのメリエンダを体感してみてはいかがでしょうか? ▶「トルティージャ」のレシピはこちら!
豚肩ロースのスペイン風ロメスコソース添え
ロメスコソースとは、ナッツとトマトを使った、スペインのカルターニャ地方の伝統的なソースです。アーモンドの粉を加えると、さらに本格的な仕上がりになりますよ♪ ▶「豚肩ロースのスペイン風ロメスコソース添え」のレシピはこちら!
まとめ
スペインでは1日に5回も食事をするとは、驚きましたね。日本では夜遅くに夕食を食べることが少ないですが、連休など翌日もゆっくりと過ごせる日には、今回紹介した料理とともにスペインのように昼食をゆっくりと食べ、1日5回の食事を楽しんでみてはいかがでしょうか。 【参考文献】 ・外務省/スペイン王国基礎データ (https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/spain/data.html)※2021年1月25日閲覧 ・銀城康子(2008)『スペインのごはん』農山漁村文化協会 ・山田静withひとり旅活性化委員会&水野千尋(2020年)『旅の賢人たちがつくったスペイン旅行最強ナビ』辰巳出版
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著者
河村 桃子(管理栄養士)
管理栄養士として病院やクックチル(食材を調理加熱したあとに急速に低温冷却しチルドの状態で管理する調理法)のコンサルティング、栄養専門学校講師の業務に携わる。現在はフリーランスの管理栄養士として、「今日の食事で明日の自分は変わる」をモットーに、コラム執筆や特定保健指導、レシピ提案、食事講座など働く大人の食事サポートを行っている。