【飲み比べるのも◎】ドイツの文化を知って「ドイツビール」を堪能しよう!
ドイツといえばビール!特に世界最大のビールの祭典「オクトーバーフェスト」が有名ですよね。今回はなぜドイツのビールが有名になったのか、そしてドイツビールの種類と文化について紹介します。また、健康的にビールを楽しむための賢い飲み方についてもお伝えします。
2020年10月06日
ドイツのビール文化
ビールの祭典「オクトーバーフェスト」
日本でもお馴染みのオクトーバーフェストは、ドイツ・バイエルン州の州都ミュンヘンで開催される世界最大のビールの祭典です。10月の第一日曜日を最終日とする16日間と決まっており、毎年9月下旬から開催されます。昨年は、約600万人の来場者に対して700万Lものビールが消費されました。
200年以上の歴史がある
オクトーバーフェストは10月のビールの醸造シーズンが始まるのを祝う祭りとして、バイエルン州の至る所で開催されていました。そして、現在のオクトーバーフェストの原型となったのが、1810年に当時のバイエルン王国の皇太子の結婚をお祝いした宴です。翌年も開催して欲しいという市民の声により、現在のような形の世界最大のビールの祭典になったのです。
ドイツにはビール造りに関する法律がある
ドイツビールが有名になったことに大きく関わっているのが、1516年に当時のバイエルン王国で制定されたビール純粋令という法令です。「ビールの原材料には、大麦、ホップ、水しか用いてはならない」とし、ビールの品質向上に大きく寄与しました。後に大麦は麦芽に、さらに酵母を追加と改訂されましたが、現在でもドイツ国内ではビール純粋令に従って醸造している所が多くあります。
ビールの種類について詳しくなろう!
大きく分けて2つある
ビールは麦汁に酵母を加え、発酵させて作られます。酵母にはたくさんの種類がありますが、大きく分けると2種類あり、「エール」と「ラガー」があります。
エールビール(上面発酵)
古くから造られているのがエールビールです。エールビールに分類される酵母は、発酵が終わると表面に浮き上がってきます。15〜25℃と常温からやや高温で発酵し、発酵期間は短く、フルーティーな香りと濃い味わいが特徴です。 ドイツで造られているエールビールには、ヴァイツェン、ケルシュ、アルトなどがあります。
ラガービール(下面発酵)
ラガービールは15世紀後半にドイツで発見された酵母で、エールビールに比べて歴史は浅いのですが、現在では世界の主流となっています。ラガービールに分類される酵母は、発酵が終わると下に沈みます。5〜10℃前後と低温で発酵し、発酵期間は長く、スッキリとした喉越しとキレのある味わいが特徴です。 ドイツで造られているラガービールには、ピルス、ヘレス、デュンケル、ボック、シュヴァルツなどがあります。
ビールとの上手な付き合い方
節度ある飲酒量を!
美味しく、楽しく飲むためにも飲み過ぎない。これはビールに限らずアルコール全般に言えることですが、「健康日本21(厚生労働省)」では、節度ある適度な飲酒量は1日平均純アルコールで約20g程度とされています。 純アルコール量は、【お酒の量(ml) × アルコール度数/100 ×0.8(アルコールの比重)】で求めることが出来ます。ビールはアルコール度数が5%前後であるため、純アルコール20gはビール500mlに相当します。 ただし、これは男性においての適量であり、一般的に女性は男性よりもアルコールの分解速度が遅いため、男性の1/2~2/3程度が適量とされています。もし、1日の飲酒量が多くなってしまった場合は、翌日は休肝日を作り、肝臓をしっかり休ませてあげましょう。
おつまみの選び方がポイント
ビールには、唐揚げやフライドポテト、ソーセージなどの脂質が多くカロリーが高いものがよく合います。そのため、一緒に食べるものによっては食べ過ぎると体重が増えてしまったり、脂っこいものは消化に時間がかかるため翌日の胃もたれに繋がります。 これらは食べてはいけないというわけではありませんが、食べるのなら脂質の多い料理は1品にして、それ以外は枝豆や冷奴、もろきゅう、刺身などの低カロリーのおつまみにするとカロリーを抑えられますよ。 【家飲みを楽しもう!】時短&ヘルシーなおつまみ4選
飲んだ分だけ水分補給
アルコールには利尿作用があり、さらにアルコールを体内で分解するには水が必要です。そのため、脱水状態にならないためにも、最低でも飲んだアルコールと同じ量の水分を摂りましょう。
ゆっくり飲む
冷えているビールは美味しく感じるため、ついゴクゴクと一気に飲んでしまいますが、一気に飲むとアルコールの血中濃度が上がり悪酔してしまうことがあります。また、飲むペースが早いと飲みすぎてしまうこともありますので、ゆっくりと飲むようにしましょう。 最近では冷たい状態で保ってくれるタンブラーなどが販売されていますので、そういったものを活用するのもゆっくり飲むための方法のひとつですよ。 【女性の1日の適正量って?】飲みすぎに気を付けたい!お酒にまつわる素朴な疑問
まとめ
ドイツのビール文化を味わおう!
最近ではドイツから輸入されたビールを、日本でも購入することが出来るようになりました。日本でも馴染み深いラガービールに加え、香り高いエールビールと様々なドイツビールを飲み比べて見るのも良いですね。ビールを通してドイツの文化に触れてみてはいかがでしょうか。 【参考文献】 ・青井博幸(2019)『ビールの教科書』株式会社講談社 ・OKTOBERFEST 2020 日本公式サイト/オクトーバーフェストとは (https://www.oktober-fest.jp/about.html)※閲覧日:2020年8月20日 ・日本ビール株式会社/ビールのネタ帖/ビールの味わいは酵母で決まる!【ビール酵母の話】 (http://www.nipponbeer.jp/column_cat/beer_story/page/3/)※閲覧日:2020年8月20日
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著者
河村 桃子(管理栄養士)
管理栄養士として病院やクックチル(食材を調理加熱したあとに急速に低温冷却しチルドの状態で管理する調理法)のコンサルティング、栄養専門学校講師の業務に携わる。現在はフリーランスの管理栄養士として、「今日の食事で明日の自分は変わる」をモットーに、コラム執筆や特定保健指導、レシピ提案、食事講座など働く大人の食事サポートを行っている。