【9月6日は黒酢の日】活用せずにはいられない!黒酢の魅力とおすすめレシピ3選

【9月6日は黒酢の日】活用せずにはいられない!黒酢の魅力とおすすめレシピ3選

9月6日は語呂合わせから、株式会社ミツカンが「黒酢の日」として2006年に制定しました。そもそも黒酢と米酢の違いをご存知ですか?過去に黒酢を飲む健康法などが流行したことから、黒酢は体に良いイメージがありますが、今回は改めて黒酢と米酢の違い、そして黒酢がもたらす効果についてお伝えします。

2020年09月06日

黒酢とは?

黒酢は穀物酢の仲間

お酢(食酢)には醸造酢と合成酒の2種類がありますが、私たちが普段使っているお酢のほとんどが醸造酢です。醸造酢の中には、米や小麦、コーンなどの穀物から作られる穀物酢と、果実を原料に作られる果実酢の2種類に分けられます。 穀物酢には米を原料とした米酢と黒酢があり、さらに黒酢には米を主な原料とした米黒酢と、大麦のみを原料とした大麦黒酢の2種類があり、一般的に黒酢として親しまれているのは米黒酢です。

黒酢は玄米を使用して作られる

同じ米を原料としていても、米酢は精米した米を使用しているのに対して、米黒酢は玄米を使用しています。また、米酢は1〜4ヶ月程の期間で発酵させて製造されますが、黒酢は1〜3年間と長い時間をかけて発酵熟成させて作られます。商品によっては、5年以上もの長い期間をかけて熟成させている黒酢もあります。

化学反応によって黒色になる

米酢は薄い黄色なのに対して、黒酢は名前の通り真っ黒な色をしていますよね。そのため、「色素が添加されているのでは?」と思われがちです。しかし、黒酢の色は時間をかけて熟成発酵させているときに、アミノ酸と糖分が反応してアミノカルボニル反応という化学反応が起こることにより、液体が褐変して時間をかけてあの真っ黒な色となります。

見た目が似ている香酢、もろみ酢との違いは?

中国の黒酢「香酢(こうず)」

小籠包を食べる時に欠かせない香酢は、中国の黒酢です。中国では酢と言えば、一般的に香酢のことで、真っ黒な見た目は黒酢そっくりですよね。しかし、日本の黒酢はうるち米(玄米)を使用しているのに対して、香酢はもみ殻のついたままのもち米を原料として作られます。日本の黒酢に比べて、色が濃く、香りが強いです。

もろみ酢は食酢ではない

琥珀色をした「もろみ酢」は、黒酢に見た目が似ていますが、両者には大きな違いがあります。もろみ酢は、米焼酎や麦焼酎などの蒸留酒を作る際に出るもろみを元にして作られます。そのため、食品の分類上では、もろみ酢は食酢ではなく、清涼飲料水に分類されます。

黒酢の健康面でのメリットは?

アミノ酸が多く含まれる

精米していない玄米はたんぱく質を多く含んでいます。たんぱく質はアミノ酸から構成されているため、たんぱく質を多く含む玄米を使った黒酢は、他の酢に比べるとアミノ酸を多く含んでいます。 黒酢に多く含まれているアミノ酸が、黒酢独特の旨味を作り出すことに貢献しています。しかし、残念ながら現段階の研究では、アミノ酸による体への効果は明らかになっていません。

内臓脂肪の減少効果が期待できる

株式会社ミツカンが行なった臨床試験によると、1日あたり食酢15mlを継続的に飲むことで、内臓脂肪が減少したという結果が出ています。内臓脂肪が多くなるメタボリックシンドロームは、高血圧や糖尿病といった生活習慣病を発症させるリスクが高まります。内臓脂肪を減少させることは、メタボリックシンドロームの予防に一役かってくれますね。

血圧を改善する効果が期待できる

こちらも、株式会社ミツカンが行なった試験によると、1日に黒酢を含む食酢大さじ1杯(15ml)を10週間毎朝続けて摂取してもらったところ、多くの方で血圧が低下したという報告が出ています。また、黒酢は飲用する以外にも、料理に使うことで酸味が加わり、塩分量が薄くても食べやすくなるというメリットがあり、血圧が高めの方の減塩対策におすすめです。 【肥満とも関係がある?】高血圧予防に効果のある栄養素とおすすめレシピ3つ

飲み方には注意!

黒酢を含む食酢を飲むことで得られる効果についてお伝えしましたが、黒酢を飲用する際に気をつけて欲しいのが飲み方です。商品によってはそのまま希釈せずに飲用できるタイプのものもありますが、そうでない商品の場合は、原液のまま飲用すると胃が刺激されてしまうため、必ず商品の裏面に記載されている方法に従って下さい。 【1日1回飲むだけ!?】黒酢ダイエットが選ばれる3つの理由とは?

黒酢を使ったおすすめレシピ3選

時短!豚肩ロースと椎茸の簡単黒酢煮<228kcal>

黒酢を使うことで豚肉を柔らかく仕上げてくれます。さらに酸味を活用しているので、1食分の塩分量が1g以下と、減塩を意識されている方は安心して食べられますね。 ▶「時短!豚肩ロースと椎茸の簡単黒酢煮」のレシピはこちら!

揚げずに簡単♪黒酢はちみつ酢豚<240kcal>

いつも米酢で作る酢豚も、黒酢で作るとまた違った味わいが楽しめます。また、中華料理は油が多くてカロリーが気になるという方は、揚げずに作るこちらのレシピはいかがでしょうか? ▶「揚げずに簡単♪黒酢はちみつ酢豚」のレシピはこちら!

豚肉とかぼちゃの黒酢炒め<218kcal>

黒酢のコクと旨味、そしてかぼちゃの自然な甘みがマッチした炒め物のレシピです。スライスされた状態で販売されているかぼちゃを使えば、調理がとっても楽になりますよ◎ ▶「豚肉とかぼちゃの黒酢炒め」のレシピはこちら!

まとめ

普段使う調味料に黒酢を仲間入りさせよう!

今回は、「黒酢の日」にちなんで、食酢の中でも長期間熟成発酵させる黒酢についてお伝えしました。黒酢独特のまろやかさやコクは、熟成期間の短い米酢では出せない味わいです。普段は米酢しか使っていないという方は、黒酢も常備している調味料のひとつに加えてみてはいかがでしょうか。 【参考文献】 ・総務省統計局/なるほど統計学園/今日は何の日?/9月6日 黒酢の日 (https://www.stat.go.jp/naruhodo/c3d0906.html) ・農林水産省/醸造酢の日本農林規格 (https://www.maff.go.jp/j/kokuji_tuti/kokuji/k0000994.html) ・もろみ酢公正取引協議会/もろみ酢について (http://www.moromisu.org/moromisu.php) ・mizkan/お酢の継続摂取で内臓脂肪が有意に低下!メタボリックシンドロームの予防に期待 (http://www.mizkan.co.jp/company/health/newsrelease/090514-00.html) ※閲覧日:2020年6月20日(全て)

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著者

河村 桃子(管理栄養士)

管理栄養士として病院やクックチル(食材を調理加熱したあとに急速に低温冷却しチルドの状態で管理する調理法)のコンサルティング、栄養専門学校講師の業務に携わる。現在はフリーランスの管理栄養士として、「今日の食事で明日の自分は変わる」をモットーに、コラム執筆や特定保健指導、レシピ提案、食事講座など働く大人の食事サポートを行っている。


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